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餞の花束

成功したい人生だった。
失敗したくない人生、だった。
でもわたし、自分でも周りから見ても失敗だらけだと思うけれど、それが間違いだなんてひとつも思ってないよ。


あの時ああすれば良かった。試合、もっと集中して頑張れば良かった。バイト、バックれなきゃ良かった。40℃の熱出しながら仕事行かなきゃ良かった。人にもっと優しくしていれば良かった、のかなあ。
あれも失敗これも失敗、失敗失敗失敗、挙げていけばキリがない。そんなに挙げていくのなら、もはや生まれてきたことが失敗。

頭だってそんなによろしくない。容姿に自信などあるはずが無い。そのくせ努力をすることがすごく嫌い。
どっかの優しいおねーさんのお膝元でゴロゴロして一生を過ごす猫として生まれていれば、成功だった、のかもしれない。


でもわたし、自分が楽しく生きるやり方を見つける才能だけは、どうもピカイチらしい。
病んで挫けて深夜2時に涙が止まらなくても、自分の心をナイフで何度も突き刺す妄想に囚われたって、すべていつかのエネルギーに変わる。

あの時のアレが無ければ、今カメラを手に取っていないかもしれない。
あの時のコレが無ければ、今文章を書いていないかもしれない。
この時のアレがあったから、写真と文章を使って少しばかりのお金をもらったり出来ているんじゃないか。

なんだコレ楽しいな。こんな幸せなことあるのか。
わたしが抱えたマイナスのエネルギー、今すごい勢いで明るく燃えています。


最初から失敗せずに、うまいこと楽しく生きるやり方を見つけられる方が良いのかもしれない。
ただ、への字口の口角も上がっちゃうくらい楽しい気持ちにはなれなかった、かもしれない。
影があるから光が美しい、なんて訳ではないけれど。アレは失敗、でも今に辿り着くなら間違いじゃなかった、なんて思うのも悪くないものだ。


わたしの不幸を願う人よ。居るならごめんね、残念ながら今とっても楽しいわ。
だからあなたも、どうかお幸せに。

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