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肉を焼け

アドベントカレンダーにかこつけてちょうど1週間毎日1,000文字程度の投稿を続けてきた。そもそもプライベートのいろんな面を晒しているから今更なんだというわけだが、「飯」にテーマをしばったものの、「飯」の範疇に関わらずあれこれ書いて晒しすぎたのではないかと少々恥ずかしくなっている。少し振り返ると「寿司」「カレー」と特定のメニューについて捏ねくり回したもの、過去のレシピといいつつ調味料の分量が適量としか書いていないために全くレシピとしては参考にならない過去のツイートのまとめ、朝昼夕の食事に思うところと、食事以外でつい寄りたくなるコンビニや華金といえば飲み会なのでまっすぐに取り上げたし、同じように土曜日の昼食は粉もんだと決まっているから、そう書いてきた。

ヘルシオ買ったばかりの頃だからもう5年以上前でしょうか。まだまだ元気に稼働してくれていますが、鶏肉を焼くのにはあんまり使ってないかも。スチームオーブンはちょっとにしては時間がかかりすぎる。

この頃は安い塊肉が売ってあると必ず買ってこういうふうに焼豚にしてちまちま食ってましたね。酒飲むとつまみになるので一瞬でなくなり「散財したなあ」と後悔するのですが。

昼も明るいうちから男2人で黙々と肉を食べ、音楽の話をしたある夏の日のことだった。とにかく凄まじい物量で流石にしばらく肉はいらんと思うくらい振る舞ってくれたのだが、何も懲りずになんどかご厄介になった。持つべきものは友に違いない。

肉を焼けといいつつ煮ているものもあるがとにかく食った。1枚目はざっくり切ったキャベツにキムチの素をぶっかけて和えたもので、こいつが消化を助けて食欲にヤバいレベルのバフがかかる。何やら依存作用のある薬物が入っているのではないかと疑いたくなるほどに飯が美味くなる。

俺は、というより俺たちは最強だった。人間社会の荒波の中で揉まれしわくちゃになっても、肉をたらふく食えば戦えていたのだ。金はない、彼女もいない、ないものばかりだけど肉を食いたいという食い意地だけは確かにあった。

よくよく世話になっている友人とは、肉だけではなく併せて飲む酒のこだわりも次第に上げていった。自家製のレモンシロップを作っていた奴を他に知らない。新型感染症渦で凝った自炊がちょうど流行った頃でもあったが、せいぜいいくつかのリキュールを買ってきて簡単なカクテルを作ったくらいである。

あんまりビューがついてなかったんですが、これマジで美味かったのでおすすめです。なかなかこの厚めの肉を買うことは難しい気もします。当時は下北沢駅西口から歩いて10分程度の場所に部屋を借りていて、飲食店でも使うような肉を売ってる肉屋が近場にあった。そう思うとあの頃はいい暮らしだったのかもしれない。

よく晴れた日曜日には明るいうちから酒を入れたいのはもちろんのこと、とにかく肉を焼いて食べたくなる。体裁はなんでもいい。バーベキューでも焼肉でも七輪でも低温調理でもいい。やはり肉を焼くことでしか得られない栄養があるのだ。

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