無念。2022/12/18
ヒーローになるはずだった。
3本止めて、皆の元へ、監督の元へ走っていくつもりでいた。
高校に入学してから様々な大会や試合でPKを経験してきたが、全て止めてきた。
山口維新のレノファ戦も、冬の矢板決勝の名古屋戦も、夏の地獄の野洲戦も、選手権前最後の連戦、海星戦も米子北戦も全部止めて来た。
PK戦になれば喜んでくれ。とも皆に伝えていた。
絶対的な自信と、信念があった。
しかし、相手の10本のシュートを1度もセーブ出来ず無念の敗退。
最後の最後に、1度も相手のシュートをこの手で止めることは出来なかった。
後輩の涙を見ると、胸が締め付けられ、自責の念に駆られる。
勝負が決した瞬間の空は雲がかかり、薄暗かった。
勝負の世界は非常に酷なものだった。
この無念はこれから進むステージへ向けた、神様からの贈り物なのだろう。
そう信じて前を向いて進んでいこうと思う。
もし、この世界の人間に勝者と敗者の二者しか居ないのならば、今の僕は敗者だろう。
何度も困難を乗り越え、痛みを経験し、諦めなかった強者だけが本物の勝者になれるのだろう。
本物の勝者とはなんなのだろう。ただ勝負に勝つ人間が勝者なのだろうか。
それは分からない。
だからそこ、この目で確かめに行きたい。
本物の勝者とはなんなのか。
苦しみ抜いた、だが1日も諦めずに闘い抜いた高校サッカーが終わりを迎えた。
幸せなことに、もっともっと成長したい、上手くなりたい欲に溢れている。
沢山の方への感謝の気持ちを胸に、また前を向いて歩いていこうと思う。
選手権を終えてからも、また新たな目標に向かって闘えた日々が幸せでした。
5番目に蹴れたこと。財産です。
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