苦手だった漢字が生業に必須になった話
00:11 鍼灸師と医古文について
00:21 漢字との付き合い
00:35 物語を読むことの嫌いさ
07:06 大学生活との関係
07:43 仕事での漢字使用、勉強
鍼灸師と医古文について
鍼灸師と 医古文という、漢文のマニアックな話になりつつあるんですけど。
漢字との付き合い
私 漢字というもののイメージというか、昔からどう付き合ってきたかということをお話ししますと まずは。
物語を読むことの嫌いさ
うちの母親っていうのが高校の国語教師でして、昔から本大好きな文学少女で、文学部を出て国語教師になってるんです。私は本読むっていうのは大嫌いだったんですね。
それからまあまあ本の中でもね何が嫌いかというとね物語っていうのを読むのはすっごい嫌い だったですね。
これがなんで嫌いだったのかということなんですが、 特に小説は人の頭ん中で考えたことに、俺がトリップする暇なんかねえよ!っていう、なんかねえわけのわかんない哲学があって。
どうも読めなかったですね。
もちろん最近は読みますよ。普通に 。
私が読んでた本っていうのはだいたい how to 本に近い本ですね。
これがやりたいからこの本を読む っていうような本の読み方だったんで。
肝心の漢字とのお付き合いなんですけれども、小学校の時は正直、宿題忘れ王みたいなところがあってですね。
忘れるんじゃない んですよ。
やりたくないからやらないで、学校行きますわね。
宿題やらずに宿題を出しなさいと言われても出しませんし出せるわけもありません。
当然 叱られますし、それなりの罰も受けますわね。
受けるんだけど、そこを通りすぎれば、まあ無罪放免とまでは行かなくても、まあやらずに済むじゃん!っていう。
打算的な人間だったんで、小学校の時はほぼ宿題はやっていかない。忘れるんじゃなくて、やっていかない。
頭の片隅に宿題ってあるなぁ!と思いながら遊んじゃうっていう感じでした。
まあそれ故、自分は絶対に優秀な人間であるはずはないという思いに つながっていったところもあるんです。
こんな私でも中学校に行けば、全体から考えると半分より前だったのです。
その時は、俺って意外とできるやつだったんだわ!って思いましたね。
多分自分は成績がどん底だと思ってたのに、そうでもなかったんかい!というのを初めて発見したのです。
ところがうちの母っていうのは、ものすごい真面目で努力家だったみたいで、中学校の時に学校で一番しか取ったことがないという人だったんで、私のその成績を見て、こんなに悪いのかこの子!って、すごい愕然としたと目の前で言われました。
母に「こんなあんた頭悪いの?」みたいな感じで。
そりゃそうです。
1しか見たことない人がねあのちょっと桁の上がった数見るとびっくりしますでしょ!そりゃあね!
しかも中学校で?マジ?みたいな感じでした。
まあそれはさておき、それでも相変わらず漢字は嫌いです。
努力が嫌で面倒くさいから。
でもね。格好つけだから、わかんないフリはしたくないということで、それなりに覚える努力だけはして。
高校にまでに行きましたら、今度は授業の中で漢文っていうのあるじゃないですか。
漢文っていうのは、古文とはちょっとセンスが違うんですね。
多少なんて言うんでしょう 英語チックにシステマティックに出来上がってて、古文よりも複雑化されてないんですね。結構簡単に平易に読んでいけるから、「これいいじゃん!」っなもんで。
しかも周りの奴あんまり漢文やったことないから、言ってみればブルーオーシャンみたいなもんなんですよね。
現代文とか説明文、小説の問題とか古文なんかっていうと結構レッドオーシャンで、得意なやつが結構いたりするんだけど、漢文に関してはもうブルーオーシャンだったんです。
まずはここへ取り組んでみたら、読みだけで書き取りしなくていいでしょ!漢字の読みだけでいいから意外といけちゃうんですね。
これが大学入試の時のポイントゲットのあの一番のまあ分野になりまして。
これで大学入試も結構助かりました。
古文は適当にやって漢文は満点取るっていう。
それでも配点は低いですけどね。
でもまあ、なんとなく漢文には好印象があって。
大学生活との関係
それでまあ大学に進学するんですが、大学で別に私は国語の専門じゃないから、大学の間はもう漢文なんか全然出会う機会ないですよ。
就職してもまあ漢字っていうのは当然書類作りの時に漢字を使わなきゃいけないですよね。
業務に使う漢字だけはしっかり覚えていって、業務に使わない漢字は書かなくて済むから、まあいいやって感じでした。
仕事での漢字使用
勤めた当初はね手書き文化だったんですね。
だから時々書かなきゃいけなくて、その度に辞書引いて、すごい能率の悪い仕事をしてたんですけど、そのうち文書はワープロで打ちなさいっていうことになりましたよね。
そのおかげで手書きから開放されて、漢字を覚えなくてよくなったっていう、私にとってはかなり福音だったんですね。
仕事での漢字勉強
正しい漢字さえ知っていれば、書かなくて済むっていう人生でずっと仕事をしてきていたのですが。
鍼灸師になったら ツボの名前が全部漢字なんですよ。
当用漢字にない結構難しい目の感じですごい画数の多いやつが出てきて、小学校の時のように漢字練習に戻っちゃうのね!っていう、なんかこうあの時サボった私に対する罰なのか?と。
さらに輪をかけたのは鍼灸の理論って医古文を読まないとわかりませんぞ!っていうことがわかりまして。
それで漢字を勉強せざるを得なくなったわけです。
小学校の時サボった分、30代40代50代にツケが回ってきたに近い感じで。
やらざるを得ないじゃん!っていう。
ほとんど世の中の皆さんは漢字のお勉強の世界からもう卒業しちゃって、一生勉強しなくてもいいはずなのに。
鍼灸師を選んだばっかりにね。
それでまあ、どうせやるんならってことで気を取り直して、医古文を読む勉強会に参加してお勉強するということにしたわけです。
決して漢字エリートでも何でもなく、しょうがないからって、仕事のノリでしょうがなく入って。
もちろん向上心はありますよ。
向上心の原動力は、他の誰かより優れてるっていうアドバンテージを得たかったという同期の不純さは昔の通り。
医学古典のことがわかるクールな奴だねと思われたかったっていう、なんか変な見栄っ張りの世界で。
めちゃくちゃ得意なわけじゃない私が、漢文という世界に入っていったそのお話でございました。
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