実は、中国ではライブコマースなんて2年前に成熟していた(事例研究)

最近まで、渋谷で17LIVEの広告が多数掲示されてましたが、ライブ配信の勢いは増していくばかりです。

また、ライブコマースに対応するサービスも徐々に出始めており、メルカリやBASEといったCtoCのコマース系アプリだけでなく、PinQulやLIVE SHOPなどコスメやファッションに特化したアプリもあります。

ライブコマースはごく最近のビジネスモデルだと感じていたのですが、実は中国では2年前の2016年5月には、市場が急激に拡大し、ユーザーも多数参加していたのです。

(引用元:iResearch)

意外と低コストな販売手法:ライブコマース

上図は中国版Amazonと呼ばれる淘宝網(タオバオ)でのライブコマースの例です。

タオバオを利用したライブコマースは大きく二分されます。

①ブランドが広告媒体として利用する

②タオバオに出品している店舗が販売チャネルの一つとして活用

ライブコマースがブランド広告になる:①の例

上図ひだりの男性が写っている画面は、中国で有名なKOL(中国ではインフルエンサーのことをKOLと呼びます。=Key Opinion Leader)が、ある乳製品を宣伝しています。

同時接続の視聴者数は70,000人を超え、そのうち乳製品のエンゲージメントに繋がったのはなんと36%

ブランドがライブコマースとKOLを活用し、プロモーション活動を行うこと自体のマーケティング費用は高くはなりますが、製品の注目度とコンバージョン率はかなり高い数値を叩き出すことがわかります。

通販番組を誰もが持てる:②の例

上図みぎの3枚の画面は、タオバオに出品している業者が、真珠を貝から取り出している様子や試着している様子、アクセサリーを仕入れいている様子です。

今まで、文面でしか製品の信頼やサイズ感などは伝えられませんでした。

しかし、ライブコマースを利用すれば簡単に製品の質感や大きさを伝えることができます。

また、コメントを通じたユーザーとのコミュニケーションを通じ、コンバージョン率を高めることができます。

最大のメリットは、ライブ配信のシステムを業者が構築する必要なく、タオバオが提供してくれているという点です。

これは、メルカリやBASEにも共通していることですが、まったくシステム構築をせずにライブ配信での販売ができることは、小売業者にとって大きなチャンスであると言えます。


ちなみに、上記①②はどちらも2016年5月の例です。

ちょうど2年前には、中国では活発にライブコマースが活用されていたのです。

ものを売るだけではない!ライブコマースの可能性

上図の例は、

左図:上海ディズニーランドのチケット販売をライブコマースで

右図:日本のサマーソニックを中国国内でライブ配信

これらの大手エンターテイメント施設、イベントがライブ配信を活用する理由は、UXを下げることなく、深いエンゲージメントを獲得することができるからです。

ライブ配信プラットフォームを活用したマーケティングは理想的な効果を発揮してくれるとのことです。

ちなみに、上図のサマソニの例では、

PV:5,531,760

最多瞬間同時接続人数:640,250

日本のエンターテイメントに対する関心の高さも伺えます。

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