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「放送作家」関の成分表

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🌟僕の心が丸裸になってしまう文集🌟放送作家はどんなことを考えるか🌟亡き妻との思い出🌟シングルファーザー奮闘中🌟たまにはオリックス愛も語らせて笑🌟
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2022年7月の記事一覧

オリックスの奇策に対し、視点を変えた言葉選びが絶妙すぎた。

新聞記事の見出しを見て、思わず「IPPON!」と膝を打ちました。 きのう、ロッテとオリックスの試合でこんな場面があったんです。 延長11回裏、オリックスは二死一二塁と、一打サヨナラの危機を迎えていました。 ここで中嶋監督が奇策。センターの福田選手を極端に前進させ、二塁ベースのすぐ後ろを守るよう指示したのです。 そう、いわゆる〝内野5人シフト〟! 内野への打球は何が何でもアウトにする。その代わり、外野に飛んだらあきらめる。そんな一か八かの戦術であります。 さあ、結果

羽生結弦さんの会見から、怒涛の日々でした。

リモートワークはとても便利だけど、良いことばかりではない。 今回はそんな話を書こうと思います。 実は今週、僕はてんてこまいでした。 火曜日、フィギュアスケートの羽生結弦さんが今後について決意表明をしたでしょう? プロスケーターとしてショーを中心に活動していく五輪などの大会には出ない。ただし、従来のようなプロ転向=現役引退ではない。……っていう。 これを受け、僕は怒涛のスケジュールに巻き込まれていきます。 火曜日は『報道ステーション』生出演への対応。 水曜日は午後と

銃撃事件が起きたことで、僕の仕事が〝飛び〟ました。

「飛ぶぞ!」 近年では長州力さんでおなじみですが、僕が働く業界では昔から使われているフレーズです。一体どんなときに使われるのかというと……、 制作していたVTRが、なんらかの理由で放送できなくなったとき。 社会に大きな影響を及ぼす出来事だったり、緊急性の高い事件だったり、本当に様々な理由で飛ぶんです。 今回もありました。 安倍晋三元首相の銃撃事件です。 予定では、きのうはパリ五輪の新競技である「ブレイキン」の企画を放送するはずだったんです。ちょうど前日まで国際大会

ガンダム攻略最短ルートは? 会話に入りたいあなたへ。

会話の中で出てきたアニメのネタを知らなくて、寂しい思いをしたことはありませんか? みんなが「全集中、〇の呼吸!」とか言っている中で「???」となるみたいな。「無限列車のどこで泣いた?」「どこで?」みたいな。 このように〝社会の常識〟となった作品はいくつもありますよね? 知識がないと、会話に入れない。 実は最近、立て続けにこんな相談を受けたんです。 「流石にガンダムは見ておかないと、と思うんですけど……」 あまりに膨大なので敷居が高い、と。確かに映像化されたタイトルだ

唐揚げレモン問題と、人に優しい文章術。

あなたは、唐揚げにレモンをかける? それとも、かけない? しばしば熱い議論に発展する、この唐揚げレモン問題。実はそこに文章を書く上でとても大事なヒントが隠されている……、というのが今回のテーマです。 一体、どういうことなのか? はじめに、唐揚げレモン問題について考えてみましょう。ドラマ『カルテット』にうってつけの場面がありました。 大皿に盛られた唐揚げに、断りなくレモンをかけたことで議論が始まります。 〝かけない派〟は「レモンはかける人とかけない人がいる。かけてしま