QED 百人一首の呪:高田崇史:遂に手を出してしまった

「QED 百人一首の呪」(64/2022)

遂にQEDに手を出してしまいました、だってKindleで17作品合本とかで出ていたら引っ掛かりますよね…いや楽し。

このシリーズはフィクションである事件の、主に殺人ですが、謎と同時にノンフィクションである歴史上の謎、謎というよりは「不思議」の方が正確な表現かもしれませんね、を同時進行で解決していくという贅沢な構成です。

言葉には力があるということを、人はどうしても忘れがちです。ここでは「呪」となっていますが、言っていることを文字で書くことによって、何かが固定され、そこからパワーが出てくる。意味を視覚で認識することによって、心に刻まれる。それを和歌という高度なテクニックを駆使して行っていた平安時代、なんか凄いです。

あと時代によって常識が変わるという当たり前のことを改めて思い知らされました。時と場所が変わればルールはチェンジするのです。それが100年単位でとらえるのか、1年単位で考えるのか、実に面白い、好奇心が刺激されます。

歴史ミステリの一つ到達点であるQEDシリーズを、あと16回も楽しめるなんて、嬉しすぎます。


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