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QED 河童伝説:高田崇史:最早、旅も不要なのかなぁ?

「QED 河童伝説」(107/2022年)

今回はちょ~っとミステリ要素が多かったかも、殺害方法に関して、いつもより色々な問題があったりして。あと病院と製薬会社との関係とかさらり社会派テイストを入れ込んでありました。あの取り扱いが面倒くさいサブキャラ2名も継続出演したり、前作の登場人物が殺されたり、シリーズ感も出してきてます。でも、このシリーズなんで、そこはあくまでも余興で。そこは華麗にスルーして、河童ですよ、河童。

相馬野馬追祭を見ながら、岩手県遠野から帰ってきた男と一緒に河童の謎を解くという話なんですが、もうここまでくると、ミステリと同じようにどこかに出かけて、その場所の歴史から謎に取り組むという設定する不要かもしれません。
もちろん、現地で何か具体的なモノを見たり触れたりすることでインスパイアされていくという流れも大事ですが、いっそのこと、安楽椅子探偵的に、4人で飲み屋で飲んでるだけで、そこで書籍とか写真とかを眺めているだけで良いのではないでしょうか?

河童の姿や特徴やキャラクター、呼び方がたくさんあることや、様々な逸話があることの謎の答えが提示されていて、かなり面白かったです。でも、この作品が「河童の謎を解明する」という体で書かれていたら、ここまで理解出来ないかも。
実は、ミステリや旅小説の要素の中に本質を練りこんでいるから、この過酷な答えを拒絶反応を起こすこと無く「なんとなく」受け入れることが出来ているのかもしれません。

歴史エンタテインメントですから、この作品に真実を求めていないことが、実は真実にたどり着く近道なのかもしれません。



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