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大誘拐:天藤真:大傑作でしょ!!【ネタばれします】

「大誘拐」(11/2022年)

昭和後期の大傑作でしょ。Kindleじゃなければ読まないまま死んでいたかもしれない。
被害者と犯人がグルという設定はたくさんあります。ただ、被害者と犯人の関係性において本作品は特異です、圧倒的です。
最初からグルのパターン、利害が一致して共闘に踏み切るパターン、洗脳が入るパターン、様々なパターンがありますが、これは無いな、間違いない。
犯人を育てる被害者、これは凄い。犯人を改心させるパターンはありますよ。それの数段上を行く、この飛躍に読者はドキドキ、ワクワク、そして心撃ち抜かれるのです。
もちろん、こんな事が起こる訳がありません。でも小説はファンタジーで良いのです、このクリミナル・ファンタジーの破壊力。読む前から大体の内容は把握していましたが、ここまでの突破力があるなんて、、、遥かに想像を越えていました。
そして、この昭和テイストに酔いしれます。平成生まれの人が読んだら、どう思うのかな。リアル・ファンタジーと勘違いするかもしれない(笑)。こんな現実があったこと、分かるわけないよね。
昭和の大傑作、堪能!!!ありがとう!


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