果しなき流れの果に:小松左京:電子書籍がもたらした奇跡の出会いで始まる2021年

「果しなき流れの果に」(1/2021年)

こういう作品、多分、「kindle読み放題サービス」を使っていなければ、読んでいないと思います。電子書籍サブスクリプションだと、言い方悪いけど、無理矢理読む作品を見つけなくてはいけないので、試行錯誤の中で、偶然にも、このような名作に出会えるんですね。オールタイムベストの上位常連作品であること、読後の解説で初めて知りました。日本SFの金字塔との奇跡的な出会いです。やっぱ、紙の本の方が好きですが、試しに、2021年、いかがでしょうか、こういう出会いもありますよ。

さて、自分が生まれる前、1960年代に書かれたSF作品です。宇宙の成り立ちとか、時間の認識とか、とにかく難しい内容です。正直言って、内容を完全に理解することは出来ませんでした。良くて半分ほど、残りは雰囲気を楽しむことにして読んじゃいました、ごめんなさい。

でも、50年以上前に書かれた勢いが、今でも残っています。当時に比べれば、多くの事実、理論が明らかになり、宇宙や時間に関する理解は深まっているだろうけど、どうせ理解出来ないのだろうから問題なしです。結局は、そこに関わる人間(人類以外の人間っぽい人たちも登場しますが)の織りなすドラマなので、そこを楽しんでました。現在、過去、未来で活躍&暗躍する人たちの熱さは時代を反映していたのでしょうか。小松先生の本当に一部しか堪能出来ていないのですが、許してください。

タイムスリップものでは、基本的には過去は変えてはいけないことになっています。でも、本作品では、変えちゃえばいいじゃん、変えて、変えて、変えまくって、それでもいいんじゃない。という乱暴な意見が出てきます。このパワフルな考え方に動揺しました。

そうですよね、タイムマシーンがある時代の人たちが、既に変えまくっていて、歴史は多重に存在しまくっていて、その中に1枚の時代が、今、これなのかもしれないし。未来の人たちの単なる「派閥抗争」の犠牲になっているかもしれません。逆に学者の気まぐれの恩恵を受けているかも。

いやー、お正月から頭が混線しました、刺激的。これだから読書はやめられません。今年も元気で楽しく読書しましょう!


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