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オクトーバー・リスト:ジェフリー・ディーヴァー:驚きしかない。

「オクトーバー・リスト」(42/2021年)

信じられない小説です。もう、驚きしかありません。連休中、特にすることが無い人は読むべし。絶対に読むべし。

時系列が完全に逆なんです。で、何が凄いって、行ったり来たりするのではなく、ずっと「戻りっぱなし」なんです、分かりますか、ひたすら過去に戻っているんです。もちろん、最後のエピローグで「今」に戻るなんてことも無し、本当に遡っているだけなんです。

そんな書き方で、どうやれば物語が成立するのか、凡人の私には想像も出来ず、ただただ読んでいました。ある章を読み終わると、次はその30分前とか、3時間前とかの話になります。約3日間の物語なんです。つまり、ラストのセクションがファーストセクションなんです。

ここでね、ファーストセクションから、もう一度、ラストに戻って、答え合わせ的な展開をするような作品はあったかと思います。過去に遡って衝撃の事実が判明し、そこで今の謎が解け、全貌が解明するみたいな作品ですね。でも、ディーヴァーは潔くファーストセクションで終了です。話の始まりでおしまい…ってあり得ないでしょ。結末が無い小説ですよ、これ!

なんで、こんなことを思いつくのでしょうか。この作家は、異常です、もう常識の範囲を超えてます。逆さまどんでん返し、炸裂です。完全に騙されます。ここまで騙されたの、はじめてかもしれません。

とにかく、今までの小説の前提を覆す作品です。さあ、驚いてください。

あと補足ですが、タイトルの意味、超イカしてます。乞うご期待。




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