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営業のテクニックとか、そんなことよりSaaS自体のメリットをユーザー目線で考えたい。

「SaaSのメリットをユーザー目線で今すぐに5つ挙げてみてください。」
と言われて、即答できる人はどの位いらっしゃいますでしょうか?
おそらく、そこまで多くはないのでは無いでしょうか?

逆に、「そんなこと当たり前に分かっているよ!」と思っていらっしゃる方は、当たり前過ぎて、お客様も当然の様に分かっている前提で話してしまい、実は正しくお伝えができていないなんてこともあるかもしれません。

また、多くのアナリストや投資家の方、SaaSの起業家の方が、
「SaaSはサブスクリプションモデルのため、企業の成長が約束され・・・」なんて話をしたりもしますが、これはユーザー目線ではなく、起業家や投資家目線だと思います。
(もちろん、僕もこの意見に異論はありませんが、ユーザー目線ではないので、お客様に伝えるメリットではないなと思っています。)

なので、今一度、ユーザー目線でSaaSのメリットを考えてみたいと思います。
(他にもご意見があればコメント等いただけると嬉しいです。)

①ハードウェアが基本的に不要

まずは、ここだと思います。

旧来のシステムは、サーバーを買って、搬入・設置をして、サーバー自体の設定をして、OSをインストールして、ミドルウェアを入れて、ソフトウェアを入れて・・・

という作業は相当大変です。
時間もお金も人員も必要となります。

それが基本的に不要となります。

インターネットにつながったパソコンさえあれば、使える。難しいことは考えなくていい。
→これをメリットとして訴求してはいけません。ここポイントです。

ここから導かれるメリットとしては、
「ハードウェアなどに詳しいIT人員でなくても、容易に使い始められること」だと僕は思っています。

これがSaaSの一番基本的なメリットだと思います。

※クラウドの説明につくった資料ですが、今回はSaaSと読み替えてもらってOKです。

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もう少し興味がある方は、過去にYoutubeにもUPしているので、そちらもどうぞ!

この後に記載していくメリットも、基本的にこの①に付随するメリットとなります。

②早い。早い。早い。

先程の資料でネタバレをしてしまっていますが、早いのがSaaSのウリです。

ハードウェアが基本的に不要に付随するのですが、ハードウェアを準備する時間が要りません。

いわば、コンセントに挿すだけで、水道の蛇口をひねるだけで、
そんな感覚でソフトウェアを利用できるのです。

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オンプレミスでシステムを構築した場合、
新品のハードウェアを買ったのに、セットアップ構築期間年単位で、利用開始できるのは1年後なんてことはザラです。

その1年間でどのくらい市場変化が起きるか分かりませんよね。

それが、即時。時間がかかるサービスでも数営業日以内に利用開始ができる。

「Amazonで注文したら何でも翌日に届く」という、あり得ないスピードに慣れた現代人に持ってこいなスピードですよね。

この早いというのは非常に大きなメリットです。

③初期投資が抑えられる

これもハードウェアが不要に付随するのですが、
ハードウェアを購入して、システムを構築する場合は基本的に5年間利用することを前提とします。(減価償却や、メーカー保守期間等)

そのため、5年後を想定し、ハードウェアを選定し、ソフトウェアも購入する。それを今投資判断しなくてはなりません。

しかし、SaaSの場合はハードウェアの費用も不要ですし、小さく始めることが可能です。

いわゆる、スモールスタートです。

小さく始められるので、投資判断がしやすい。
経営者としては、非常に安心できる材料だと思います。

ここで警笛

SaaSなのに、初期に大量のライセンスをバコっと売ってしまう営業の方へ。
それは、お客様のためになってますか?
自分の予算が一番優先されていませんか?

もちろん、売ることも大切ですが、スモールスタートしたお客様が満足していただけたら、絶対に追加して頂けます。

スモールスタート+ステップアップを見据えた提案、してみませんか?

④浮気してもいい。

これは③に付随するのですが、
オンプレでシステムを構築した場合、多くは5年間そのシステムを使うというカルマを背負います。

一方、SaaSの場合は、本当に駄目だと思ったら解約して乗り換えをすることだって可能なのです。

もちろん、解約を営業が推奨し、「とりあえずお試しで使ってください」といって、ゴリッと初期導入をすすめるのことには反対です。

一方で、誰も想像ができなかったコロナのように、急速な外部環境の変化が起きることだってあります。
その変化がネガティブではなく、ポジティブで、急速なビジネスの成長をすることだってあります。

CRMはHubspotを使っていたけど、もう少し利用範囲を広げたいからSalesforceに切り替えよう。

Google Chatを使っていたけど、外部やその他システムと連携して使いたいからSlackに切り替えよう。

そんな場合に5年のカルマを背負っていないので、浮気したっていいんです。

浮気というとネガティブなので、自分たちに適したものを常に選択しやすい。と言い換えましょうw

⑤ベストプラクティスの集合体(良いものをパクる)

僕が思う一番のメリットは、ここです。

SaaSは多くの企業が同じものを利用します。
そのため、様々な企業の成功例(ベストプラクティス)が集約され、その勝ち馬に最初から乗るという事ができます。

もう、これが最高すぎる。

自分たちが使うサービスは良いものを徹底的にパクる。
0から考える時間がもったいないと思います。
そこで浮いた時間を、自分たちが作るサービスに活かすことができる。

もう、これに尽きると思っています。

そのため、SaaSの営業は、事例が最も大切な武器になるのですが、それはまたの機会に紹介します・・・

デメリットももちろんある

ここまで良いことを5つ書きましたが、もちろんデメリットもあります。

①使う量が膨大になってくると、逆にオンプレより割高になる。
これは、事実です。
ただし、使っているシステムに一切の変更がないのであれば・・・
「もう絶対に何が何でも変更はしない!」といい切れるなら、オンプレでいいと思います。

でも、それってビジネスが今後一切変わらないならという前提付きだとおもいます。

SaaSの場合は、永遠のβ版として、ベストプラクティスの集合体として、バージョンアップをされ続けます。

それを踏まえたらどちらが安いのか、よく考えてもらえたら良いと思います。
(と、SaaSに携わる営業の方は返答できていますか?)

※永遠のβ版については以下で解説済みです。

②自社独自のカスタマイズができない
これも事実です。

でも、こんな質問を受けたら必ず深く考えていただきたいです。
そのカスタマイズは意味ありますか?

SaaSに業務を合わせる
業務にSaaSをよせる


どちらがいいでしょうか?
SaaSはベストプラクティスの集合体です。
読み替えると、

ベストプラクティスの集合体に業務を合わせる
業務にベストプラクティスの集合体を寄せる

いわずもがなですね。

「電子捺印システムには、お辞儀ハンコが無い!!」
なんて騒いでいる会社が本当にあって、実際に実装されるなんてこともありましたが、これって必要だったんだろうか・・・

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それが、会社のアイデンティティの根幹を成すのであれば、SaaSにしないで自社で独自のシステムを作って頂けたらよいかと思います。

ただ、そこまで深堀りをして質問をお客様にされると良いと思います。
現状を維持したいだけというパターンは非常に多いです。

まとめ:SaaSはLEGOだと思う

よく、SaaSはマンスリーマンションである。
というような例えをされることが多いと思います。

でも僕はSaaSはLEGOのような物だと思っています。

様々なSaaSは連携したり、市場変化に対応し、エコシステムを形成し、進化していきます。
マンスリーマンションというたとえより、LEGOの様に、簡単に組み合わせて拡張することも、最適な選択をすることもできる。

という例えを僕はよく使います。

一方、オンプレのシステムは、材料から削り出しで模型を作るような物と僕は対比をしています。

もしよかったらLEGOという表現を使ってみてください。

ざっと走り書き程度にまとめたので粗いnoteですが、
SaaSにもこんなメリットがあるだろ、石井、何忘れてんだよ。という場合はお気軽にコメントください^^


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