『断酒のきっかけ』
私が断酒を決めた要因は簡潔に言うと「すぐに誰かを助ける事ができる」為である。
私は令和5年4月7日(金)からお酒を一切飲んでいない。完全な断酒である。
そこから今日までの間に会社の新人歓迎会等のイベント事が開催されたが、一切飲まずに過ごした。
そう言ったパーティ的な場でお酒を飲まなかった事は大人になり初めてであった。
シラフで過ごすパーティの時間も、これはこれで良いものだと感じた。
今までの飲酒遍歴を記載していく。
初めてのお酒という物は大抵の人が苦くて美味しく無いと語る事が多いが、私の場合は違っていた。
最初に飲んだお酒はウーロンハイであったが、非常に美味しかった。何杯も飲んだ事を覚えている。
そう私の家系は祖父の代から大酒呑みの家系なのであった。
最初からお酒を美味しいと思える酒飲みの舌を持って生まれていたのである。まさに酒飲みサラブレッドであった。
また異様にお酒が強いようで、飲み会でお布団こもりがいると、全員が潰されてしまうと言った飲み会クラッシャー伝説が語られていた程である。
社会人になると飲み会、懇親会、打ち上げといった飲みの場が増えていった。
お酒自体が好きであったし、飲み会の雰囲気も好きであった為、さまざまな場面で参加をしていた。
しかしコロナ禍となり、飲み会が全く開催されなくなった。
その頃から家での一人飲みが毎晩の恒例となっていった。
最初の一人飲みはビール350mmを2缶を飲む程度の晩酌で満足していた。酔っ払う事を目的としていない健全な晩酌であった。
コロナ禍で外出も碌に出来ない事や、楽しみであった飲み会が無い事へのストレスが自覚は無いが、知らず知らずに溜まっていったのか酒量がどんどん増えていった。
酔っ払って泥酔して眠る事が目的となった飲酒が毎日となっていった。
休みの日は朝起きて、すぐに飲み始め泥酔して起きてまた飲んでといった具合であった。
身体の不調も出てきており、朝起きる事が辛い日々が増えていった。
朝起きた時に壁に張り付く大きな蜘蛛の幻覚を見た事もあった。
(もしかしたらあれは夢だったのかも知れないが。)
通院はしていないが、アルコール依存症に片足もしくは両足突っ込んでいたと自覚している。
そんな時に#twitter断酒部と出会った。
同じく飲酒に悩む者たちが、参加しているネット自助グループであった。
そこで同じく悩みを抱えている人達の文章に支えられながら、節酒から始めて、休肝日を週2日設けたりもしていった。
その後断酒に踏み切ろうとしていった。
もう一生分のお酒を自分では飲んだと思っていたので後悔も無かった。
お酒を飲まなくて眠れるのか、お酒を飲まない夜を耐える事が出来るのかといった不安もあったが、#twitter断酒部の投稿を見て決心していった。
時にはスリップ(断酒中の再飲酒活動)する事もあり、落ち込み自己否定する事もあったが、同じ悩みを抱えている人達の文章を見る事で、断酒を再開する事が出来ていた。
しかしスリップするという事はまだ本当に断酒への決心が出来ていないのでは無いか、またスリップした時の自己否定の落ち込みを考え、不安を抱える日々であった。
そんな時に私の身近な人の病が見つかるという事があった。
私にとって大切な人である。
そんな人が病と闘っている姿を見て私は真に決心をした。
ここで冒頭に書いた「すぐに誰かを助ける事ができる」と繋がっていく。
大切な人がもし夜中に体調を崩して私に助けを求めてきた時に、飲酒をしていたおかげで助けに行けないといった事があったら、私はお酒を一生恨み、お酒を飲んだ自分すらも恨んでしまうと思った。酒飲みの舌で産んでくれた両親、祖父母すらも恨んでしまうかも知れない。
お酒という物が自分に与えてくれた現在の人間関係や、思い出すらも否定してしまう事になる。
よって私はお酒から離れる事を真に決心した。
その日から一切飲まずに過ごしている。
今日まで断酒する事が出来ている自分なりのポイントを記載していく。
①「お酒を悪だと捉えるのでは無く、お酒からただ離れるだけと考える。」
お酒自体を悪だと考えると、それまでの関係性や思い出まで傷付ける行為であると考えた。
それはお酒を飲んでいる他者、お酒を飲んでいた自分を否定すると、人間関係の破綻や自己否定が強くなっていき、精神的自傷行為であると考えた。
自己肯定感が下がっていくと、またお酒に頼ってしまう危険性があると考えて、お酒を自分から離すのでは無く、お酒から自分を離すといった気持ちの持ちようである。
それによって今までのお酒を飲んでいた自分、お酒自体を否定する事なく過ごす事が出来ている。
お酒を飲んでいた過去の自分を否定せずに、自己肯定感を保ったままスムーズに辞める事が出来た。
お酒と喧嘩別れをした訳ではない。
お互いの関係性を崩さない為に、私から離れただけである。よって私はお酒を飲まなくなっただけである。と考えるようになった。
②「断酒時に身体に起こる状況を調べていく。」
2つ目のポイントは断酒した数日間は不眠であったり、精神的な浮き沈みが大きく起こりやすくなる。こういった身体に起こる状況を事前、または最中に確認していく事が大切である。
また前述した#twitter断酒部のような、同じく断酒中の人達の身体、精神的に起こる断酒時の状況を見たり、共有する事で自分だけではないといった安心に繋がっていく。
③「何故、断酒を始めたのか最初の思いを確認。」
私は断酒をして120日以上経過していて、お酒の事を考えない日が多くなっている。しかし時にお酒の事がふと頭をよぎる瞬間がある。
そういった際に飲酒欲求が出ない訳ではない。そうした時に何故自分は今断酒をしているのかといった最初の思いを確認している。
これらが断酒を継続する事が出来ている要因である。
今後も継続していく上で、考え方の変容や新たなポイントが追加された際には、記述していこうと考えている。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?