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384 成田さんの講演


はじめに

今日の教育コラムは、ただ単に私個人が成田さんの講演を拝聴したかったという感想のようなお話を少ししたいと思います。
因みに成田悠輔さんの少し前に出された「22世紀の民主主義」という本も大変興味深い内容になっています。おすすめです。「言っちゃいけないことはたいてい正しい」という表紙の言葉で思わず手に取ってしまった本です。

22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書)

読んでみると民主主義とは何か22世紀とはどのような社会なのかと考えることが促されるそんな本だと思います。
また、根拠に基づいていながらも発想の切り口や導き出し方が自分とは違う点に学ぶことが多いという印象を強く持ちました。違う考え方というものにふれる機会に恵まれるということの大切さを感じてほしいです。
さて、そんな成田さんですが東大の5月祭の講演会に招かれ登壇されたそうですが、実は同大学の一部の学生から出演に反対する抗議を受けていて、当日もそれにかかわる抗議活動があったとのことです。

発言の真意

SNSや動画サイトなどで、あわよくば今回の5月祭での講演の様子を見聞きしたいと思ってオフィシャルサイトなどものぞいてみたのですが、それらしいものは無く、難しそうでした。
学生が拡声器を拾いながら叫んでいる抗議側の短い動画は見つかりましたがなかなか成田さんのお話は聞けそうもありません。忖度なく、皮肉たっぷりにお話しする場面をよく目にする成田さんですが、私個人としては客観的でわかりやすく、角度の違う意見として参考になりますし、対象の話題について関心が高まりさえします。
そんな成田さんの発した言葉の一つに、2021年のインターネット配信番組で、少子高齢化の解決策について話していた中で「解決策は、はっきりしていると思っていて、高齢者の集団自決、集団切腹みたいなのしかないんじゃないか」というものがあります。私自身もその番組を観ていましたが、国会や東大の一部学生のようなとらえ方はしませんでした。
高齢の政治家や経営者などに向けた引退を促すという意味でのあのような表現だったように思います。わかりやすく印象的な説明としてああした言葉を使うことには賛否両論あるとは思いますが、受けとめる側がどの様に解釈するかも含めて問うているようにも感じます。
そうした渦中の人というか話題の人を講演会に招くという東大の姿にも私は共感します。学生にとっては、反対するにしても聴講するにしても葛藤が生まれるような刺激が得られるという経験は貴重だと思います。
うらやましい限りです。

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