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128 国際基準


はじめに

今日の教育コラムは、福島第一原発の処理水の海洋放出に関する、その後の動きを見ていて感じたことを基にお話ししたいと思います。
近隣の大国を中心にフェイクニュースを大量に流して日本を攻撃している状況があります。そのわかりやすい例が「処理水」を「汚染水」という言葉に言い換えている点にあります。
一方で、このような動きに対して、IAEA(国際原子力機関)の科学的な見解を十分に理解できる国々では、冷静かつ正しい判断に基づく行動がとられています。

安全基準

処理水の放出については、国際基準があります。日本の放出している処理水のトリチウムの濃度は、現在、韓国や中国やフランスなど原発を稼働させている国々で放出している処理水に含まれる濃度よりも低い数値なのです。
日本の処理水の海洋放出を激しく批判している近隣の大国は、ついに国家の感想を述べている程度では気が済まず、日本への観光旅行の停止を提案したり、海産物の輸入禁止などに踏み切りました。
批判している自国で放出している処理水の安全性と日本の処理水の安全性を比べた時、もし日本の処理水が危険ということになれば、こうした批判をしている国の海産物をより心配しなければならないことになることは科学的な見解から明らかなのです。

日本人学校や大使館への被害

こうした風評被害やフェイクニュースによる日本への非難は、日本国内でも批判の中心である大国内でも起きています。
例えば、迷惑電話が様々な飲食店にかかってきたり、日本人学校に嫌がらせが頻繁に起こったり、日本大使館に卵が投げ込まれたりといった現象です。
国際基準に照らして、批判している国々の処理水よりも安全が十分に確保できているのにも関わらずこうした日本への攻撃が目立つのです。こうした事実はあるものの、一方で日本の取り組みを冷静に正しく判断している人々も同一の国の中にもおられるのです。これもまた事実です。
日本国内でも同じで、今回の処理水の海洋放出に対して国際基準に照らして安全性が担保できているにも関わらず不安を煽ったり、攻撃的な批判をしたりしている人々もいるわけです。

差別をしない

合理的な判断できないのではなく、わざとしないような現象が例えあったとしても、私たちは国籍で相手を批判するような行動をとるべきではありません。国民性や国家の主義に惑わされることなく向き合っている人との理解を深めていけるようにしていかなければいけません。
SNSなので過激な報道や主張をあまり見すぎると、国際政治や経済事情や歴史を理解していない子どもたちは、まるで洗脳されたように特定の国を敵視します。思考だけではなくこうしたものが行動に現れることすら心配になるのです。
学校のクラスの中も国籍が多様になってきました。家庭の中でもそうです。そうした社会のなかで、間違った国民意識や国際情勢の理解を基にして行動することは大変危険なことだと言えます。
そうしたときに大切なのは、科学的な国際基準に照らし合わせて正しく理解し行動することなのです。だからこそ政府は、こうした心配を国民にさせないように国際社会との外交を進めていく必要があるのです。

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