二宮ひかる「ひまわり」について
標題の作品に筋と言えるような筋はない。ただ、進路を考える時期の高校生男女が、特に理由もなく性交をするというだけの話である。知り合うまでの経緯だとか、その後の両者の関係だとかについてくどくどと語るわけでもない。
どこで読んだのかは忘れてしまったが、この作品の次のページを挙げて感想を述べていた人がいた。
「ひまわり」 (二宮ひかる, 『初恋』, 白泉社, kindle版2015, p. 22)
その短い文章は、女のほう、春日友恵の「清々した」という言葉に共感した、とい