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自分の人生に影響を与えた本

私は30歳で受験を考え、その年に運良く歯学部に編入学で入ることができました。一生続けると考えていた相談員の仕事。その仕事を変えようと思ったきっかけの本を書き留めておきたいと思います。ちなみに歯学関係の本はありません。

「赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア」

同じ福祉関係で働いていた妻から紹介された本。購入してから半年は全く読まず、存在自体忘れていました。当時の私はトラウマというものは自分には関係ないと思っていました。アドラー心理学にハマっていた自分は「嫌われる勇気(著:岸見一郎)」には「トラウマを否定せよ」との言葉を書いてあるままを信じ込み・深読みせずに生きてきました。そのため、トラウマという存在に一種の嫌悪感すら感じていました。その後、仕事関係でPTSDの勉強をしようと読み始めて、トラウマの基礎知識と自分との関連性に気づきました。

本のなかで一番響いたのは代理受傷

代理受傷とは二次受傷や二次外傷性ストレス反応とも呼ばれ、相談相手の傷つき体験を聞いたりしていくうちに支援者自ら傷を受けてしまうことを指します。

なんとなく相談員はそういう傷つきを自己処理で解消しないといけないと思い込んでいました。そして、自分にもトラウマと言えるもの(診断基準には全く当てはまりませんが)があると気づいたきっかけになった本です。また、「幼少期トラウマと戦うツールー進化・浸透するACE対策(著:ナディン・バーク・ハリス)」によるとACE(小児期逆境体験)スコアが人口の67%が少なくとも1項目が当てはまっていたと書かれていました。意外に自分にも弱い部分があると、少し荷物を軽くしてくれた本です。

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「それ、あなたのトラウマちゃんのせいかも」

仕事をしていくうちに人に厳しくなったり、イライラが抑えられなくなる時期がありました。休みのにもイライラしてたり、家庭ではすぐ喧嘩をしたりなどなど…。また、相談員の仕事にはやりがいを感じながらも、どこかしっくり来ていない自分がいました。当時を振り返ると仕事自体に疑問を感じていた時期かもしれません。自分にもトラウマがあるという前提でこの本を読んでみました。

この本で面白かったのはトラウマは死に直面する恐怖だということ。人間は死を直視するのは怖すぎるため、別の理由をつけて怒ってしまうということ。例えば、バイクの音が聞こえたら、トラウマと結びついて恐怖の感覚に陥ってしまいます。ただ、その「死の恐怖」は怖すぎるため、回避するために「あの人はわざと嫌がらせをしているんだ!」と怒ってしまいます。

ここで大事なのはその怒りが誰にも理解されないこと。それで理解されないと理解しない人をさらに攻撃してしまうとループしてしまうそうです。

自分も家庭や仕事の中でイライラを持ち込んで周りに理解されないことがあり、より負のループに陥っていました。その対処法も記載されてあった本。

この本を読んでから怒りを表面に出すことが劇的に減りました。

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「すべての罪悪感は無用です」

精神科医の斎藤学(さいとう さとる)先生の本です。斎藤先生の本で初めて読んだのは「男の勘違い」という本。それを読んで苦しくなったので、楽になりたいと思い、この本を読んでみました。

この本で面白かったのは「自分を受け入れる=諦める」ではないこと

自分を受け入れられない人と悩んでいる自分に厳しく批判をして、周囲から吹き込まれた考えに囚われて、それから批判されないように生きていると書いてありました。

では受けるためにはどうしたらいいのか。自分の価値があること、自分がやってみたいことを自分自身と対話すること。それができるようになった時に受け入れ、自分の一部になっているそうです。

自分も自身と対話した時に本当にやりたいことはなんなのかを何ヶ月か考えていました。この本を読んだ後に自分や周りを少し受け入れられるようになった気がします。

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これらの本を読んでから変わったこと

一番大きく変わったのは、職業を変えることになったことです。相談員の仕事は楽しかったですが、この仕事で人生を終えるのは違うなと感じたことです。他に変わったことですが

①怒ることが劇的減りました。むしろ、イライラしたら原因が何か探るようになりました。

②人の話を聞けるようになりました。仕事ではあまりなかったですが、プライベートでは人の話を全く聞いておらず、よく呆れられていました。自分を大事にしてから、人への興味が湧いてきたように感じます。

③頭のもやが晴れました。今までは何か作業をしていたり、勉強をしていても影に他人への評価がありました。が、それがこれらの本を読んでから自分のためにしたいことができるようになりました。

なぜ、歯科医師を選んだかは気が向いたら書けていけたらいいなと思います。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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