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オタクvsサブカルって何だったんですか?

90年代の「オタクvsサブカル」の構図は、具体的な話をすると機動戦士ガンダムでアニオタになった団塊ジュニア世代がZZガンダムの酷さに辟易してアニメから卒業して、アニメから卒業した多くの団塊ジュニア世代を音楽やファッションやらで取り込んだのが90年代サブカル。
90年代サブカルは80年代のサブカルチャーとはまったく性質が異なる。80年代のセゾン・パルコ文化、60年代から続く演劇や芝居の文化の血脈が流れていた80年代サブカルチャーと90年代のサブカルはまったく関係がない。
90年代サブカルは民衆の中から生まれた草の根表現運動体ではなく企業主体の広告戦略による文化の囲い込みだった。欧米の主に黒人らの間で流行している物を引っ張ってきてその日本版をやろうとした。ZZガンダムでアニメを卒業した若者というとおおよそ当時17歳くらいの頃だ。これから大学に入って大いに弾けるという手前の頃で、まあ彼らが大学生としてデビューすると同じくらいのタイミングで90年代サブカルというのがやってきたと言っていいだろう。
こうしてアニメから卒業して、アニメに代わる文化に染まった若者vsアニメにこだわり続ける若者というのがオタクvsサブカルの戦いじゃなかろうか?ZZガンダムの酷さにもへこたれずアニメにこだわりナディアを観てトップを観てセーラームーンを観て…。
しかしここで一つのオタクとサブカルの共通項がある。
それは「ガンダム」だ。

オタクもサブカルもガンダムが大好きだ。サブカルがアニメから卒業する寸前のタイミングで観たであろう「逆襲のシャア」
アニメとかアニオタはdisるけどガンダムだけは別格というサブカルは当時沢山いた。サブカルはなんだかんだ言ってガンダムが好きで実はアニメもそんな嫌いなわけじゃない。ただ80年代末期頃の作品のクオリティが酷くてキモくなるしでクオリテイの高いアニメに対してはガンダム大好き少年だった頃の純粋な心を取り戻したりする。だからエヴァンゲリオンに対しても「エヴァは別格」みたいなえこひいきをする。
まあつまり、みんな初代ガンダムが好きでAKIRAが好きでエヴァが好きだったからサブカルはつま先まで自分ら企業の価値観に洗脳することが出来なかった。そしてゼロ年代を迎えサブカル企業の側に金が無くなりキックボードを流行させるくらいが最後のあがきで、みんな元のアニメ大好き人間に戻っちゃいましたね、おしまい。という話である。

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