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四方八方、山に囲まれた畑で、この時期、私が口ずさむ歌

1月、2月ともなると、こちらは、雪の舞う日が時々ある。

暖かいイメージの「和歌山」。

高野山へ向かう途中の、標高300メートルほどの山の中腹に位置し、下界では雪は降っていないのに、こちらでは降っているようなこともしょっちゅう。

子供たちが幼いころは、そり遊びができたり、雪かきが必要だったりと、わたしの祖母の家がある市内とは、別世界でたまげたものである。

年月がたつほど、雪が降るくことは、少なくなってきたが、それでもまだ降ることもあるもので、先月も小雪の舞う中、仕事をすることがあった。

畑で仕事をしていて、小雪が舞うと、北海道をイメージする。

もちろん、北海道の雪はもっとドカンとしているだろうけど、雪が降ってくると、冬の季節をより肌に感じることができ、山に囲まれた静かな自然のなか、私の頭のなかは、地平線がはるか遠くに見える壮大な北海道の土地。

私も、北海道ほどではないかもしれないけど、壮大な自然に囲まれている実感が湧く。

実際は、はるか向こうに地平線が見えているわけではなく、四方八方山々に囲まれている。

それでも、自然の偉大さを、シミシミと感じる。

きっと、家の中では味わえないだろうけど、畑でいるからこそ感じる、自然の偉大さ。

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すると自然に口ずさむ歌がある。

「は~てしない 大空と広い大地のそのなかで~♬」

歌詞は覚えているところと、覚えていないところがあるから、鼻歌交じりだけど、休憩時間になると、毎年小雪の舞う畑で歌いたくなる。

3月に入り、春うららを思わせるような暖かな日がやってきた。

とっても心地よい気温で、気持ちがよい。

そんな日も、やっぱしこの歌を歌いたくなると、最近気づいた。

この歌は、私にとって、壮大な北海道を思わせ、私を励ましてくれ、元気がでるイメージがあるから、ついつい畑で歌いたくなる衝動に駆られるのだろうと思う。

「大空と大地の中で」松山千春さんの歌である。

私がこちらへ嫁いできて間がないころ、ドラマの主題歌として流れていた、テレビで聞いたのが出会い。

岸谷五朗さん扮する玩助が、常盤貴子さん扮する幼なじみのまさ子への恋愛の行く末と、玩助が北海道から上京して、赴任先の小学校で、教師として奮闘するドラマだった。

常盤貴子さんが、とにかく、可愛らしかった。

あと、玩助が生徒相手に奮闘するにあたって、毎回何かしら考えさせられ、感動したのを覚えている。

こごえた両手に 息をふきかけて
しばれた体を あたためて

はじめて、ドラマのエンディングで流れてきたとき、この歌詞が当時の私の心境を象徴しているようで、自分と重ねて聞き入ったのを覚えている。

嫁いで間がない自分。

慣れないことばかりで、それでも、頑張らなくちゃと思いつつ、不安で押しつぶされそうな心境であることは、主人にさえ言えなかった。

嫁いで間がなく、これからスタートだというのに、もういっぱいいっぱいで、余裕がなかった。

生きる事が つらいとか
苦しいだとか いう前に
野に育つ花ならば
力の限り生きてやれ

そんな私に、この歌詞に励まされ、自然と涙がでたのを覚えている。

歌に対する第一印象は、なんて壮大な歌なんだろう・・・と。

のちに、松山千春さんが、北海道の出身でいらっしゃると知って、納得した。

他に、松山千春さんの歌を知っているわけではないし、松山千春さんのことを詳しく知っているわけでもないけど、この歌は大好きな歌のひとつとなった。


さぁ、畑で歌えるのは、今だけ。

春がくると、アルバイトの人たちもやってきて、しみじみと自然の壮大さを、身体に染み渡るほど感じる余裕もなくなる。

それよりなにより、私は極度の音痴なのだ。
人前では、歌えるわけがない。(人並みに若いころは、カラオケ行ったりしたけど)

自然にリラックスできる今の時期。

もう少しのあいだ、畑でカラオケを楽しもう。


大空と大地の中で          作詞/作曲 松山千春


果てしない大空と広い大地のその中で
いつの日か 幸せを
自分の腕でつかむよう

歩き出そう 明日の日に
ふり返るには まだ若い
ふきすさぶ 北風に
とばされぬよう とばぬよう

こごえた両手に 息をふきかけて
しばれた体を あたためて

生きる事が つらいとか
苦しいだとか いう前に
野に育つ花ならば
力の限り生きてやれ

こごえた両手に 息をふきかけて
しばれた体を あたためて

生きる事が つらいとか
苦しいだとか いう前に
野に育つ花ならば
力の限り生きてやれ

こごえた両手に 息をふきかけて
しばれた体を あたためて

果てしない大空と広い大地のその中で
いつの日か 幸せを
自分の腕でつかむよう
自分の腕でつかむよう


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