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【著者執筆】テレビの内容が入ってこない。本を読んでも頭に入らない。そんな自分のお疲れサインを見逃さないようにしたいですね。

5月26日に『「誰かのため」に生きすぎない』が発売になりました。

おかげさまで予約好調とのことで発売前に重版がかかりました。本を予約してくださったり、TwitterやVoicyでの活動を見てくださったり、こうしてnoteを読んでくださったりする方のおかげです。いつも本当にありがとうございます。

ただ、たくさんの人が「『誰かのため』に生きすぎちゃってるのかな」と思うと、少し心配になったりもしますが…。

このnoteでは、刊行を記念して、僕のほうで本の中から「ぜひ読んでみてほしいな」と思う部分を抜粋して紹介します。今回は第2回です(全3回)。

藤野智哉(精神科医)

テレビの内容が入ってこない。本を読んでも頭に入らない。
そんな自分のお疲れサインを見逃さないようにしたいですね。


「しんどいときは、まず休む」と言いましたが、ここで、すべての人に知ってほしいことがあります。

しんどいときほど、あせりや不安で休めなくなる人、めっちゃいます。

たとえば、しんどくて仕事を休みたい場合、
「今休んだら、まわりに迷惑かけてしまう」
「自分がいないと職場の仕事がまわらない。倒れられない」
「しんどいけど、みんなもしんどいんだから、がんばらなきゃ」
なんて考えて「しんどいけど、仕事がんばろう」となるパターンが多いのです。
子育てしながら働いているママでも、「こんなことで休んだら迷惑かけちゃうし、 『子育てしてるからって甘えてる』とか思われちゃうかも」と不安のあまり休めない人だっています。

「しんどい。だから休もう」ではなくて、「しんどい。けれどがんばろう」になってしまいがちな人も少なくないのです。

とはいえ、休めないからといって、しんどい状態でいろいろがんばっても、結局うまくいかないんですよね。
だから、自分で自分のお疲れのサイン、がんばりすぎのサインは見逃さないようにしておきたいものです。

お疲れのサイン、がんばりすぎのサインは、日常のいろんなところにあります。
眠れない、食欲がない、めまいがするといった身体的なもの。
イライラしやすくなった、ちょっとしたことで涙が出るなどの感情的なもの。
ミスが多くなった、テレビを見ていても内容が頭に入ってこないなどの状態も、お疲れのサイン、がんばりすぎのサインだったりします。

料理ができなくなる人もけっこう多いです。数日分の献立を考えて買い物をし、いくつかの料理を並行して作るって、とてもすごいことなんです。それが、しんどくなるとできなくなる。

こうした、いつもと違う自分の行動に「あ、疲れてるのかも」「今、がんばりすぎてるかな」って気づいてあげることが大切です。

そしてお疲れの自分、がんばりすぎの自分に、自分がしてあげることは、やっぱり「休む」ことです。

自分自身の体や行動から出ているサインを見逃さないようにしてあげる。そしてサインに気づいたら休むことを大切にしていきましょう。
テレビの内容が入ってこない。本を読んでも頭に入らない。そんな自分のお疲れサインを見逃さないようにしたいですね。

続きが気になる方に

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著者について

藤野智哉(ふじの・ともや)
1991年生まれ。精神科医。産業医。公認心理師。
秋田大学医学部卒業。幼少期に罹患した川崎病が原因で、心臓に冠動脈瘤という障害が残り、現在も治療を続ける。
学生時代から激しい運動を制限されるなどの葛藤と闘うなかで、医者の道を志す。
精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神神経科勤務のかたわら、医療刑務所の医師としても勤務。 障害とともに生きることで学んできた考え方と、精神科医としての知見を発信しており、メディアへの出演も多数。
著書に『「自分に生まれてよかった」と思えるようになる本』(幻冬舎)『自分を幸せにする「いい加減」の処方せん』(ワニブックス)、『精神科医が教える 生きるのがラクになる脱力レッスン』(三笠書房)などがある。

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