【「はじめに」公開】柿坂 正樹著『サロン進化論 デジタルツールが切り拓くサービス⾰命』
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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【「はじめに」公開】柿坂 正樹著『サロン進化論 デジタルツールが切り拓くサービス⾰命』

ディスカヴァー・トゥエンティワン

 新型コロナウイルス蔓延のために、集客の減少・山積の在庫・連鎖する閉店、といった苦境に立たされて来る美容業界。
 本書では、これからの店舗経営を有利にする「プラットフォーム・ビジネス」を徹底解説します。
 サービス業にとって過酷な世界を乗り切るための羅針盤となる一冊です。

このnoteでは、本書の冒頭部分「はじめに」を公開します。


変化はいつも外からやって来る

「変化の激しい時代」
「時代の転換期」
「変革が迫られる時代」

 私たちは時代が大きく変わっていることを、毎日このようにさまざまな言い方で聞かされています。それはもううんざりする程です。ある時はグローバル化によって、ある時はテクノロジーの進化によって、ある時はイノベーションによって変化がもたらされてきました。
 とはいえ、社会・組織・業界というものは、内部から変化していくことが難しいものです。世界を変えていくきっかけはいつも外部からです。外部の環境が変わったことによって、自身が変化せざるを得ない状況になった時のみ、変わることができます。
 国でいえば、日本は江戸時代末期になって開国を迫られた時から、外圧によって否応なしに変化せざるを得ない状況になりました。
 企業活動でいえば、新興企業や他業種の台頭によって変化が起こります。
 例えば、電気自動車メーカーのテスラがそうです。欧州では将来的にガソリン車を全て電気自動車に置き換える計画を発表している国もあります。テスラが電気自動車業界をけん引し、既存の自動車メーカーも追随しています。さらに、今や電気自動車は家電メーカーでさえ製造する時代になっているのです。

進化するものだけが生き残るのは自然の摂理

 業界に変化をもたらそうとすると、既得権益を得ている人たちから反発が起こります。例えば、人力で絹を織っていた時代に自動織機が現れた時、労働者は自分たちの仕事が奪われると猛反発しました。社内では機械を導入することがなかなかできず、わざわざ別の会社を設立するしかなかったという例もあります。新いものを受け入れるのは、それ程難しいことなのです。それでも、自動織機導入に成功した会社は生き残ることができました。
 外から変化を突き付けられ、危機感に迫られやっと変わることができる。変われなかった会社は潰れるしかありません。私たちは経済活動を続ける上で、これをずっと繰り返してきたのです。

 外からの力が業界を変えていくということが、美容業界にも起
こっています。それがAmazonであり、楽天であり、メルカリといった企業です。
 変化に適応できないものは淘汰される――このことは地球に生物が生まれてからずっと繰り返されてきた自然の摂理です。
「進化論」を唱えたイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィン
は、「生き残るものは強いものや賢いものではなく、環境に順応したものだ」と教えてくれました。人間も自然の一部だとすれば、その人間が行う経済活動もこの摂理に従うしかありません。

 主体的に変わることはできないけれど、環境の変化によって否応なしに進化できる。こう考えることができれば、環境の変化は自分の進化を促してくれるものである、というふうにポジティブに捉えることができます。
 ですから、ITやEC(Eコマース=ネットショッピング)の隆盛という変化が起きたことも、自分を進化させてくれるチャンスだと考えることができるはずなのです。

「分け合う」ことこそ人間本来の姿

 では、どのように進化していけば良いのでしょうか。
 その方法を紹介しているのが本書です。ここでいう変化とは自分の時間を切り売りする「時間労働型」から、人とのつながりや口コミを権利として捉える「権利収入型」へと転換していくことです。
 とはいえ、転職しましょうという話ではなく、今までの仕事をしながら、その本業の中で得た権利から収入を得られるように、プラットフォームビジネスを取り入れることを目指します。
 今、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)に代表されるようなプラットフォームビジネスが経済を席巻し、多くの業界で利益が彼らに流れているといわれています。このような、いわゆる勝ち組と負け組が極端に分かれている風潮が正しいあり方なのでしょうか。
 私はそうは思いません。勝ち・負けという二極化ではなく、「分
け合う」「与え合う」という人間のあるべき姿に戻していくことが必要なのです。
 たしかに、品揃えや安さを競っては体力のある企業には勝てせん。しかし、それ以外の価値を作ることによって対抗することは可能です。その「価値」について、私はこの10年間、ずっと考えてきました。

 私は25年前から美容業界でビジネスをしてきました。はじめに奈良県でエステサロンを経営し、その後、大阪府に進出。さらに美顔器や化粧品を作る会社も経営してきました。現場とメーカーの両方の立場から美容業界を見て、ジリ貧に陥っているこのビジネスをどうにかしたいと考えた結果、たどり着いたのがDADA integrateです。
 本書では私たちが開発したDADAアプリを例にしながら、プラットフォームビジネスに参画し、自らを変化させていく方法を紹介していきます。
 まず、第1章では美容業界を例にして、いかに外部環境が変化しているかについて述べます。
 次に第2章では、変化に対応するための「プラットフォームビジネス」について解説し、さらに第3章では具体的なプラットフォームビジネスの実現方法を、そのメリットとともに紹介していきます。
 最後に第4章では将来予測と未来の展望を述べたいと思います。

「お客さまの笑顔が見たい」に応えたい

 サロンを経営していらっしゃる方、現場で働いていらっしゃる方のお話をいろいろと聞かせてもらっていると、みなさん「お客さまの笑顔のため」ということを熱心に語ってくださいます。ただ、それだけでは経営がうまくいかないから物販に力を入れるしかない。物販に力を入れようとすると今度は在庫が増えがちで、仕方なくインターネット上で売ってしまう。がんばっているのに結果が出ないから、あきらめの境地になっている方もいます。
 かつてはサロンには余る程の商品は置いておらず、純粋に技術への対価だけで経営が成り立っていました。そこでは「お客さまの笑顔のため」だけに力を注げば良かったのです。

 私が本当に実現したい世界は、「プラットフォームをやりましょう」「ビジネスで勝ちましょう」ではなく、元々素晴らしい技術を持っているのだから、みんながそこに誇りを持ち、今の仕事を続け、生き生きと人生を歩めるようにすることです。
 ただ、誇りだけでは食っていけないし負けてしまうので、プラットフォームという武器を使いこなしていただきたい、と願っているのです。

本書が、みなさんの日頃の努力を応援できるものになり、みなさんのお客さまの笑顔につながっていく、未来への礎となることができれば幸いです。

DADA integrate 代表取締役社長 柿坂正樹

目次

第1章 美容業界は今、恐竜絶滅の時代にいる
市場では、今、何が起きているのか
「人は買い物をしなくなる」?
人口減少と消費行動抑制による苦しい現実
情報の価値が平均化されてきた
環境の変化はどんどん「普通」になっていく
美容業界は、氷河期を迎えている
ネットに出現した大型の競合店 他

第2章 プラットフォームビジネスとは何か?
口コミがマーケットを作っていく
富を分配することで、経済は活性化する
ヘンリー・フォードの先見の明
情報と人同士のつながりを動かすプラットフォーム
口コミには広告よりも大きな利点が
営業トークよりも信頼度が高い
プラットフォームが実現できるさまざまな課題解決
ポイント還元なら、来店を促進できる 他

第3章 あなたにもできるプラットフォーム!
プラットフォームの大きなメリット
サロンユーザーの場合:始め方と4つのメリット
サロンの場合:始め方と5つのメリット
スタッフに還元ができる、モチベーションが上がる
手持ちの顧客リストが活かせる
余計な商品棚が不要になる
ロングテールカットをあきらめない
スタッフが社割で商品を購入できる
メーカーの場合:始め方と4つのメリット 他

第4章 進化することで未来は変わる
「人生100年時代」と「一億総活躍社会」
70歳定年がもうそこまで来ているかもしれない
手に職を持っている美容業界のこれから
プラットフォームがつなぐ地域コミュニティ
小さな一歩を踏み出してみることから始める
あなたが進化すれば世界は進化する
普遍的な価値を形に

著者について

柿坂 正樹(かきさか まさき)
1961年生まれ 奈良県出身。
26歳で健康機器販売会社を起業しその後、独学でエステティックサロンを開業。奈良・大阪で5店舗を展開。一方で業界専売美顔器メーカーを手掛けるも、ネット市場でのブランド毀損への危機を感じ、対抗策として小売店に特化したプラットフォーマーを志す。その後、 DADAアプリ開発に着手。2019年にビジネスモデル特許を取得。現在、本システムを運営するDADA integrate株式会社の代表を務める。

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本書は、こんな方におすすめです。
・店舗にお客を集めたいが手段がない
・デジタルは便利だというが、なにをどうしたらいいのかわからない
・お客のニーズにより商品を仕入れたが不良在庫化している
・サービス業の従来のやり方ではダメだと思っている







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