008-ラズグラード

翌朝、ホテルのベットで目を覚ました。
部屋は暖かく、窓から見えるうっすらと雪に覆われた街中はとても寒そうだった。

街へ出るといくつかのお店があり、何軒かそれらしいお店に入っては、食べるものを売っているかどうか確認しながら探し歩いた。

何軒か目で、牛乳やヨーグルトを売っている店を見つけた。瓶に入ったヨーグルらしきものを指差し、お金を払い無事に買うことができた。

少し歩いた所にあった公園のコンクリートのベンチに座り、袋から少し口が大きく背の低い瓶はほんのりと温かかった。蓋を開け、匂いを嗅ぐと間違いなくヨーグルトだった。

ただ、スプーンがない。。
ヨーグルトは飲み物。瓶に口をつけ傾けてすする。

おいしい!砂糖は入っていないので甘くはないけど、日本で食べていたブルガリアヨーグルトと同じ。ただ味は少し異なり、濃厚だった。
これでもうひとつの目的は果たすことができた。スプーンは持ってこなかってだのですすれなくなるまで食べると、あとは指を瓶に突っ込んで、すくうようにきれいに食べきった。  
お店の人が言ってたヤギミルクのヨーグルトだけど、クセもあまりなく濃厚な味わいでミッションクリア。

他にもいくつかの店を回ってパンとチーズとトマトだかの野菜を買ってベンチで食べたり。
海外で食べたら大抵のものは美味いと感じるのは間違いない。

小雪にちらつく公園のベンチで座ってくつろいでいると、

おうおうあ!!

みたいな奇声を発したおっさんに驚かされたけど気にはならなかった。

だんだん、環境の変化に慣れてきたかな。

街を歩いているとアーニャからもらった絵はがきの写真とまったく同じ細長い建物を見つけた。
そんなことを1日中しながら街を歩き回って過ごした。

大きな荷物を背負って歩いていないと旅行者だと思われないのか誰にも声もかけられない。昨日会った2人とも再会できずのままアーニャがラズグラードに帰って来るのを待った。

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