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Anything is Possible

Anything is Possible

IRONMAN※を知っている人なら、誰でも聞いたことがあるフレーズ
※水泳3.8キロ、自転車180.2キロ、ランキング42.2キロの合計226.2キロの距離を競うレース

私の妻であり師匠である巖淵知乃(いわぶち ちの)こと、ちの師匠は、正にこの言葉を体現してる一人だ。
産前産後にかけてトレーニングを続け、産後でもパフォーマンスが向上することを証明した。
産後7ヶ月でIRONMANレースを走った人っているのかな?これだけでも結構すごいことだと思う。

そして、今年からはママアスリートとしてプロカテゴリーで世界各地のIRONMANレースを転戦する。

ちなみに、ママでありながらプロとしてIRONMANレースに出る人は日本でちの師匠が初めてだから、何気に日本初な人(たぶん)。
この時点で、ちの師匠って誰?となった方は是非師匠のブログを参考にしてほしい。


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で、最近ちの師匠の成長(まだプロとして1レースも走っていないけど)が著しく、これまでの過程を思い返す中で、なんでもいいから彼女のことについて自分なりに文章にまとめたい!と思ったのでこんなものを書いている。

願わくば、この文章を読むことで彼女自身が自分の可能性に気付く機会になれば嬉しいし、そんな彼女を応援したいと思ってくれる人が少しでも増えてくれたら嬉しい

まず初めに、私はちの師匠の人生のパートナーであり、彼女のファンの1人だ
そして少なからず、私以外にも彼女のファンはいるようだ。(笑)
ルックスは良い方(決してデレデレしているわけではない。笑)だし、なぜかいつも笑いながら(ニヤニヤの方が適切かもしれない)レースをして、出場するほとんどのレースで表彰台に乗っているため、自然と覚えてもらう機会が増えているんだと思う。

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ただそのファンの中でも、彼女が

1.プロとしてIRONMAN世界選手権に出場できる
2.その世界選手権で10位以内でゴールできる

と本気で信じている人は私くらいだと思う
(この目標を達成するための「必要条件・夫が考える“勝手な”具体的アプローチ」はまた別の機会に!←こっちの方が需要ありそうだな)

なぜそう思わせるのかって、もちろん実力もあるんだけど、それ以上に性格とか精神的な面で可能性を感じてしまうからなんだと思う。
何かわかりやすいストーリーはないかな、と思って考えてたら、娘の妊娠が発覚した時のことを思い出した。


妊娠中も可能な限り運動を続けたいんだけどどう思う?

と唐突に相談してきた。

泳ぎたいし自転車にも乗りたいし、一か月に1回はハーフマラソンに出て、自分の身体の変化をブログという形でみんなに届けたい

と言う。「なんで?」と聞くと、

私のことを応援してくれる人たちのために頑張りたいし、出産を経ても強くなれるんだってことを証明したい

と返ってきた。

その時は今みたいにプロとしてレースに出るなんてわかっていなかったし、趣味でやってるトライアスロンなんだから、一旦運動はお休みしてお腹の子供のことを第一優先で考えれば?
ましてやその経過をブログとして発信するなんて、何かあったら批判の的だよ!

と思うのが普通だと思うんだけど、何も心配せず「面白そうだしいいんじゃない?」と返事をした(不謹慎だと怒られちゃうか?)。


結果、妊娠32週まで週60キロを走り、ぎりぎりまで自転車に乗り、陣痛の来るその日まで大きなお腹を抱えて市民プールで泳いでいた。

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妊娠32週目で出場した軽井沢ハーフマラソンでの写真


約16時間という、IRONMANレースよりも遥かに長くて辛い「出産」という大仕事をやり遂げ、何物にも代えがたい宝物をこの世に授けてくれた。

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それだけでもすごいことなのに、産後一週間で走り始め、4か月で自転車レースに出場し、7か月でIRONMANレースに復帰した。

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更に更に、昨年の10月(娘は一歳三か月)、ママとして初めての世界選手権で自己ベストタイムでゴールし、出産を経ても強くなれることを自らの体験を持って証明してみせた

さらっと書いてしまうと大してすごいことに思えないかもしれないけど、普通ならあり得ないことをしていると思う。
ましてや、その過程を間近で見ている私としてはただただ驚きしかない。
誤解のないように言っておくが、彼女は子育てにおいても一切手を抜いていない。やむを得ない場合を除いて、母乳での育児を徹底し、環境への配慮とコスト削減から紙おむつではなく布おむつを使い、そして何より当たり前のことだが、娘のことを最優先した上で空いた時間で練習を重ね、結果を出した

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これってすごいことじゃないか??すごいと思いません?私はすごいと思うんですよ!テレビから取材があってもおかしくないと思うんですよ!もう少し有名になってもいいと思うんですよ!そう思いますよね?笑(←しつこい)


で、何が彼女をここまで突き動かすのか考えたんだけど、実は根底にある動機はものすごく単純で

・トライアスロンが好き
・好きなものを好きなだけ食べたい

この二つだけ。
正確に言うと、二番目の動機が先行してて、好きなものを好きなだけ食べても太らないように走り始めて、その過程でトライアスロンに出会ったみたいだけど、今はトライアスロンが好きな気持ちが勝ってる気がする。
この二つの動機に、「応援してくれる人のため」とか「強くなりたい」という付加価値が付くことでその熱量がものすごいことになっている。
一方で、「誰かに勝ちたい」とか「○○の大会で優勝したい」というモチベーションはまったくない。
だから、純粋にトライアスロン(=身体を動かすこと)が大好きで、強くなりたいから練習してたらいつの間にかプロにまでなっちゃった的な、自然派純度100%少女だということだ(←どういうこと?笑)。
だから、常に自分とだけ向き合っているから、人や環境に左右されることが全くない(←これ実は一番重要)。

そして、もっと驚くべきは、産前から産後にかけて、もっと言えば2014年に出会ってから、一度たりとも弱音を吐いているのを見たことがない(これまじな話)。というより、そもそも弱音を吐くという感覚がないんだと思う。笑

普通、人って生きてたら気持ちが沈むこともあるし、というか私自身がものすごく繊細でいつも師匠に落ち込まされてるし、練習も気分に左右されることが多々あるのに、彼女は眠い時とお腹が空いた時に機嫌が悪くなる以外、気持ちが沈んだり、弱音を吐いているのを見たことがない。
良く言えば、常に元気。悪く言えば、頭のねじが数本飛んでいる。(笑)
だから、どんな時も笑っていられるし、楽しめるんだなと思う。

こういう人間性の持ち主だからこそ、一番身近にいる私としては、もっともっといろんな人にこの超希少生物(笑)の存在を知ってもらいたいと強く願う。

ものすごく長くなってしまったが、ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。
最後にこんなことを言う時点で、ここまで読んでくれない人には大事なメッセージが伝わらないんだけど、でもあえて言いたい。

私は、こんな長い文章を最後まで読んでくれたあなたにちの師匠を応援してほしい!

別に具体的に何かをしてほしいわけではなく、ただ彼女のこれからを応援してもらえたら幸いです。

最後に、彼女が今年からプロになるにあたって書いたブログの一部を紹介して終わりたい。
彼女はブログの中でこんなことを言っている。

エイジ優勝に挑戦することはいつでもできる、でもプロとしては今しか挑戦できないから頑張りたい

普通にこの文章を読むと「今しかできないことに挑戦してかっこいい!」とか思うかもしれないが、私はこの文章を読んだときに戦慄した。

「 エイジ優勝に挑戦することはいつでもできる」

「いつでも!?」
えっ?あなたいつまでトライアスロン続けるの?しかも普通に完走とかじゃなくて、優勝したいの?いつまで高みを目指すつもりなの・・・
そんな彼女はこんなことも言っている。

「えっ?稲田さんを抜くつもりだよ?」

どうやら、私たち家族はいつまでもトライアスロンと共に生きることになりそうだ。
今後も、面白いことが起きたら、ここに記録を残そうと思う。

そんなちの師匠を応援してくれるという方は、是非こちらのページもフォローしていただきたい。


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