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タバコ臭い資料に注意 【こちら覆面DI室 #003】

ある薬の採用に向けて、CさんのDI室への出入りが激しくなってきました。訪問時間になるとすぐにやってきて、様々な資料をDI室に提出していきます。
このころは、アポイント制ではなく15時になると、DI室前に並んでいたMRを順番に面会していくようなシステムでした。
今もこんなDI室あるんでしょうかね。

どの製薬会社も新薬採用時には、訪問回数が多くなってくるのですが、
Cさんは.....、とにかくタバコ臭いんです。
異常な臭さ。
Cさんが見えたら私はマスクをして防戦しています。
(コロナ前の話なのでマスクしないでMRさんと会ってたんですねー)

でも困ったことに、提出する資料もすべてタバコ臭いんです。
紙の一枚一枚に臭いがついています。
Cさんが去ると、同室の女性薬剤師達のため息が聞こえます。

「臭かったー、あれって何とかならないんですかね」。
私の机に置いてある提出資料を見つけて、
「こんな臭いの捨てちゃいましょう。」と言ってポイッ。
「おいおい採用申請書だけはダメだよ。」
「捨てちゃった資料は、後で本社から郵送してもらいますから。」

別のMRさんと、Cさんの話をしていたら、こんな話を聞かせてくれました。
「MRは、駐車場で一服して気合いを入れてから病院へ入ります。そして、最初にDI室に行くMRが多いです。臭いのは当たり前ですよ。」
とのこと。

「でも、タバコ吸うMRさんって多いけど、資料まで臭いのはあの人くらいだよ。」
「資料は車の中に置いてあるから、吸う人は、車の外で吸うとか、ファブリーズとか、みんな工夫しているんですよ。」 

そうか知らなかったな。それなら、提出された資料もファブリーズするかな。


「こちら覆面DI室」は休刊となった週刊approach誌に連載されていました。
そのコラムを少しだけ改編して掲載しています。

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