巳年に向けて、墨でヘビ
ええ、今年もやりましたよ、私が講師を務める墨絵教室で「来年の干支を描く!」を。
あらら、去年も「龍の前に長い生き物に手慣らし」とか言って海老を描いてたんですね。今年もヘビの前に描きましたわ、海老。
しかし、龍と違ってヘビは上級者のためのお手本の手配に四苦八苦。
資料が全然見つからない。巳年の準備でない限り描くものではないようです、水墨画でヘビって。
私のお手製のお手本は初級者向けなんですが、ヘビって描こうと思えば一筆で描けちゃうんで、ちょっと考えて竹や梅の復習も兼ねて少し複雑に(?)してみました。
以下、いずれも書道半紙(24 x 33 cm)の「墨でヘビ」です。
あ、ちなみに目ですが、私もヘビの目が真ん丸だってことを把握していないわけではないのですよ。ただ、濃墨でチョンと点を打つと本当に可愛らしいだけの絵になってしまうので、釣り目にしてあります。
レギュラーの書道・墨絵教室だけでなく、この12月は二日間に渡って「来年の十干十二支を書いてみよう!」をテーマに掲げての一般向けのワークショップにて講師を務めさせていただきました。講師が絵描きなんだからヘビの絵も描いて「新年ご挨拶状が作れるよ」を売りにしてもいいんじゃないかという話になりまして、例として仕上げていったのがこちら。
来年の「乙巳(きのとみ)」は文字の形が既にヘビっぽいので、こちらではお見せしませんが、草書で書いたものに舌を加えてヘビに見えるね!という見本も持って行きました。
乙の字、一画しかない漢字でありながら楷書でもなかなかに筆遣いが難しい字だと思うのですが、参加者の皆さんのほとんどは初めて日本の毛筆を握るというのに見事な作品を仕上げられていました。
しかし、一グループ90分で干支の動物及び十干十二支とは何ぞや、書は筆で書くものの絵ではないけど今日は同じ筆と同じ墨で絵を描くよという説明等々を詰め込み実践してもらうというのはなかなかに工夫が要るもので、勉強になりました。
以上、今年末の「墨で干支・ヘビ編」でした。
【おまけ】
11月のいつかに描いた牡丹。やはり書道半紙。