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『物語の欠片』のカケラの裏話 アオイ

橘鶫さんの大長編『物語の欠片』の番外篇で登場する、私が描かせていただいている挿絵。
今回は最近本編でもますます気になる活躍を見せているアオイです。
私の挿絵が鶫さんの番外篇で登場すればその裏話も必ず付いてくる、と言うことで、今回も制作の裏側について書いていきたいと思います。
(そもそもKaoRuはどうして鶫さんとコラボしてんの?という方はこちらをどうぞ。)

そしていつも通り、拙画のほうも、鶫さんの番外篇からご覧ください。小説の後に、全体像を載せてくださっています。

では、まずアオイという登場人物について、物語のファンの視点から始めます。(本編をお読みでない方にはネタバレっぽくなってしまうかもしれないので、該当する方はぜひ第一話から。大長編ですよ?読み始めたら、止まりませんよ?ご覚悟を笑)

アオイは物語の第一篇から登場する古株キャラではありますが、私(きっと物語のファンの多くの方がそうであったと思うのですが)、闇の浄化が終わってから、彼に関してはかなりの無関心でした。

アオイに関しては、最初は「カリンにはその気がないのに勝手に思いを募らせるウザったいヤツ」という印象で、第一篇のクライマックスでは「やいっ、黒幕はお前か!」と憤ったり。しかもカリン自身に罪はないのに「すべては私のせいね」なんて苦しむ始末……で、アオイについて良い印象を持つチャンスがなかったのです。

それがにわかに様子が変わってきたのが、初めてアオイ視線で書かれた『朱鷺色の黎明篇 アオイの話』。
このアオイの話に大変感銘をうけ、拝読した日の帰りの電車の中でアオイのイメージ画を落書きしてしまったのは昨年は10月のこと。

(いや、豆氏がアオイじゃないですよっ!記事を開いていただければ、アオイのラフスケッチをご覧いただけます。)

今回の挿絵は、この時の落書きの本描きだと思っていただければ。

「同居し始めたポリシャス・フルティコサに癒されまくってるアオイ」を表現してみました。
まず中心にアオイを描きながら、並行してランダムに葉を打って(「塗る」より「打つ」に近い筆の置き方をしました)その上から刷毛で全体に色を乗せています。
刷毛でかなり勢いよく仕上げたため、鶫さんにお送りした最初の画像には抜けた刷毛の毛が付いていた…という事実も、裏話としては包み隠さず報告しておくべきなのでしょう。笑

今回私が描きたかったのは、「植物に癒されているアオイ」。
それ以上でもそれ以下でもありません。

しかし、やはり鶫さんはそこに更に深いアオイの人となりを見せてくださいました。
こちらの番外篇で特に気に入ってしまったのが、朝アオイが水を飲むついでにポリシャス・フルティコサにも同じグラスで水をやる、というところ。
まさに「同居している」という言葉がふさわしいような。

今後もアオイとこの番外篇で交流を深めた人物たちとの次なる展開が読めるのでは、と楽しみでなりません。

鶫さん、今回も素敵な物語を、ありがとうございました。


今日の一枚。

今現在、普段の画材が手元にない状態ですので、今までの裏話の扉絵と調子が変わってしまうのはどうかな…とは思ったのですが、これもまた良い記念になるか、と落書きのノリで描いてみました。

今回落書きアイテムで私の分身の青いRu鳥とアオサギ先輩を仕上げて初めて気が付きました、青いRu鳥とアオサギ先輩の共通点に。

それは、青。

気が付くも何も、そのまんまじゃん、二羽とも名前に「青」って、入ってるじゃん。
そ、そうなんですけど、今気が付いたんですョ。
「青」の共通点に、アオイの番外篇で気が付かせていただいた。
これもご縁ですな。笑


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