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トッププレデターに学ぶ人間関係

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今回は生態系における頂点捕食者と被捕食者の役割から人間関係について考察したいと思います。少し真面目な話ですが、是非お付き合いください。


●生態系ピラミッド

見たことがある人もいますが、人間を含めた自然界において、生態系ピラミッドなるものがあります。


当然ピラミッド型のため下に位置するグループが一番多く、上に位置するグループか最も少ない、ということです。ピラミッドの最上位は頂点捕食者であり、トッププレデターとも言われます。


トッププレデターをさらに言えば、食べられることがない、という見方もできます。つまり、天敵がいない。


このピラミッドは地域によって様々です。例えば、アフリカのサバンナなどの平原地域では、トッププレデターはライオンなどのネコ科の大型肉食動物です。被捕食者は、言ってしまえば草などの植物がそうですが、動物として見ればシマウマなどの草食動物となります。


熱帯雨林などのジャングルで言えば、トッププレデターはジャガーなどの中型肉食動物となり、被捕食者は枯れ葉などを分解する、虫などに食べられたりする微生物などでしょうか。


●絶妙なバランス

自然界の素晴らしく、感嘆するところは、このバランスです。まさにピラミッドの形状を維持する力が働きます。トッププレデターが増えすぎると被捕食者が食べ尽くされて結果的にトッププレデターも生きられなくなります。逆もまた然り。そのため、動物たち、特にトッププレデターは無駄な殺生はしません。必要になったら狩りをしますが、必要ない時は狩りをしません。飽食ではないのです。


●生態系が壊れる、とは?

では、たまにテレビなどで「生態系が壊れる」的な言葉が見聞きしますが、これはどういうことか。この自然界のバランスに人の手が介在したとき、しばしばこのように言われます。たとえそれが善意であっても。


例えば、かつてアメリカ北部でのトッププレデターはオオカミでした。しかし、オオカミは家畜を食べてしまうということもあり、一時期駆除の対象となったようです。そのためにオオカミは姿を消してしまいました。


そうなると、家畜などの被捕食者からしたら「やったー」となります。特に、天敵がいなくなったことでシカが大幅に増えました。その結果、芝生がシカに食べ尽くされて、逆に荒地になってしまったようです


そこで、今度は増えすぎたシカを減らすために、かつて駆除した天敵のオオカミを他の地域から連れてくることになりました。


●必要悪

悪というのは聞こえが悪いですが、トッププレデターはいわゆるそういう存在です。そのエリアにおいて絶対的な強者であるがゆえに被捕食者からすれば恐れられますが、その緊張がそのエリアのバランスを保つことにつながります。


こぼれ話ですが、一時期天敵のオオカミがいなくなったところでのびのび育ったシカですが、生きるための防衛本能も弱くなってしまい、再度やってきたオオカミに簡単に狩られてしまう個体も多くなったようです。例えば、水辺はオオカミが獲物を狙うスポットのため、かつてのシカはかなり警戒しながら水を飲みに行っていたのですが、オオカミに不慣れな個体は無警戒に水飲み場に行っては狩られてしまっていたようです。


他のエリアで言うと、ラッコもトッププレデターです。乱獲でラッコが減ることで、本来ラッコに食べられることで数が抑制されていた貝類などが大量発生してバランスが崩れるなどが起きているようです。


サメなどもそうですね。たまに人を襲うサメがいたならば、安全に海水浴を楽しむためにサメが駆除の対象となった地域もあったようです。結果として、サメに捕食されていた魚が増えてそのためのエサが少なくなるなど。


トッププレデターは力(影響)が強いが、数が少ない。だからこそ、特に人為的に駆除の対象となってしまえば、すぐに激減してしまいます。


逆に言えば、トッププレデターの数が少ないのも、自然のバランスです。自然界ではピラミッドの下層ほど、卵や子を多く産みます。


よってトッププレデターがいなくなった世界では被捕食者が爆発的に増えます。そこに新たにトッププレデターを持ってこようとしても、トッププレデターほど卵や子は少なく産むためにすぐに増えません。


このあたりのバランスも、すごいですね。


●人間社会にも当てはまる?

つらつら書き綴りましたが、書いてて他人事とは思わない感覚にとらわれました。人間同士の関係性の中でも、このような緊張感は必要だし、緩慢さによる能力低下もあり得ます。


人間関係でいうところのトッププレデターは上司やリーダー、カリスマでしょうか。


自分がその組織におけるトッププレデターなのか、被捕食者なのかは分かりませんが、人間はだれしも、何かしらの影響を与える存在だと思います。


よくいう、人員構成における二八の法則なども、このような自然界のバランスに似ていると思います。そうやって人間社会を観察してみるのも、なかなかおもしろいと思います。



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