生産性を確実に上げる方法

はじめに

今回は、生産性を上げる方法について自分の考えを書いてみようと思います。

特に急成長のスタートアップ環境においては、個々人が高い生産性を発揮すること、チームにおいても高い生産性を発揮することが非常に重要です。
大抵は事業の急激な成長に組織が追いつかないことの方が多いですので、大きな組織と比べると、個々人のパフォーマンス、生産性が与える影響は大きいです。

とりわけ開発組織では、技術負債や仕様負債、開発プロセス等がチーム・個々人の生産性に与える影響は大きく、他職種のチームであれば、例えば情報の共有度や個々人の裁量等も大きなファクターとなるでしょう。

その時々の状況に応じて、どのようにして生産性のボトルネックを特定し、改善をしていくかは難しい問題ではあるのですが、実はどんな状況でも、組織全体の生産性に貢献できる手段があります。

それは個々人の「基礎体力の向上」です。
基礎体力の向上は、マネージャーでも、プレイヤーでも、新人でも、どんな立場からでも等しく、確実に、生産性に好影響を与えることが出来ます。
特に IT 企業で働く上での「基礎体力の向上」の考え方を少しまとめてみようと思います。

基礎体力とは?

我々 IT 企業で勤める人間も、根本は体という資本を使って労働をしているわけなので、ある意味アスリートと同様に、自分の体力、メンタル、基礎技術の鍛錬をやればやるほど、個のパフォーマンスは間違いなく上がっていきます。
IT を扱う、特にソフトウェアや SaaS に関わる組織において、業務をする上での基礎体力としては以下3つが考えられます。

  1. 体力・体調

  2. メンタル

  3. 基礎技術としての PC スキル

体力・体調

参考

あらゆる活動は、根本的には、体力・体調に帰着します。体力体調を万全にすることが、基礎体力の根本です。

体力・体調を整えるポイントは、食事・睡眠・運動です。
体力・体調のための文献やコツは数多くあると思いますので、このうち自分が実践しているものをいくつか紹介します。
それぞれ無理なく継続できる強度と習慣化が重要だと思います。

  • 睡眠

    • 入眠時間と起床時間を可能な限り揃える。

    • 睡眠時間を 6~7 時間確保する。それを日々のスケジューリングの第一優先にする。

    • 睡眠時の部屋の換気や湿度調整をする。個人的には睡眠時はマスクをすることも。

  • 食事

    • 睡眠時間から逆算して、できるだけ入眠から2時間以内には食べない。

    • 炭水化物や過度な脂質を避け、タンパク質、ビタミン、ミネラルを増やす。

    • 水を飲む。

    • 特に 22:00 以降のアルコールは避ける、少なくとも減らす。

      • 自分は大の酒好きではあるので、ノンアルビールなどを駆使します。

  • 運動

    • 週1以上は有酸素運動をする。

    • 大きい部位の筋肉を動かし、代謝を上げる。

    • 夜の時間確保が難しい場合は、朝に時間確保する。

    • 通勤時に一定の徒歩を挟む。

メンタル

参考

メンタルコントロールは、習得すると効果は絶大ですが、難易度が高いと思います。様々な文献や事例がありますが、実行までのハードルや習得までの時間が思いの外かかるものと思います。

一方、シンプルに実行できるものもあります。それは、自分自身で制御可能な行動によって、外的環境を変えること、だと思います。
自分が精神的にネガティブモードになっていると自覚したら、例えば以下のような行動をし、具体的な手段によって、肉体面から精神面にフィードバックを与えるのが良いと思います。

  1. 普段認知しづらい、環境由来のストレス要因を排除する

    • 人混みを避ける

    • 電車に乗らない / ピークを避ける

    • 作業時の座席を変える

    • 騒音を避ける

    • 重い荷物を持たない

    • 体を冷やさない

  2. 身体に変化を与える(生体から精神に変化を与える)

    • 運動する

    • ストレッチする

    • 半身浴

    • 自然に触れる

    • 深呼吸する

    • ストレスに効果がある食品の摂取

  3. 思考を強制的に切り替える

    • 考えていることを書き出し、吐き出す。

    • 普段あっていない友人と会う・話す。視座や業界が異なる人と会う・話す。

※ オンラインなどではなく、直接人と会うのがオススメです。

基礎技術としての PC スキル

IT 企業(に限らずですが)で働く以上、PC を扱う時間が非常に多いと思います。
逆に言うと、PC をいかに効率的に扱えるか?がすべての作業の生産性を左右します。

1. タイピング速度を上げる
2. PC の設定を変える
3. ショートカットを覚える

生産性や効率性で困ったら、仕組みや自動化の前に、まずはタイピング速度をあげることを考えましょう。
タイピング速度が二倍になれば、すべてのタスクの生産性が二倍になります(きっとそれだけで年収・市場価値も上がります)。

PC スキル、特にタイピング速度は、最も分かりやすく、最も効果が大きく、最も確実性のある生産性アップの手段です。

続いて、各種操作を高速化できる PC の設定をしましょう。例えば Mac の場合は以下のような設定は、基本やって損はないです。

[Mac の場合]
1. キーのリピート速度を最大にする
2. マウスカーソルの移動速度を最大にする
3. Doc をデフォルト非表示にし、画面の作業範囲を最大化する

そして、ショートカットを覚えましょう

基本的には、おおよその PC 作業は、マウスを扱うよりもキーボードで操作する方が効率的です。
ショートカットを一つ覚えて、キーストロークやマウス操作が減ると、今後、生涯に渡って何度も繰り返すであろう退屈な作業時間を、すべて短縮することが出来ます。

例えば、「カーソルを行の先頭に持ってくるコマンド」を覚えると、今後生涯で矢印キーを何度も押したり、マウスでカーソル移動させる全ての時間をなくすことが出来ます。
また、「ウェブブラウザで検索窓に移動するコマンド」を覚えると、今後一生に渡って、検索窓までマウスを持っていくことはなくなるでしょう。

最後に、もし自社にソフトウェアエンジニアが在籍している場合は、定期的に彼らに、自分の PC 操作をレビューしてもらうのも良いと思います。

まとめ

組織の一人ひとりの基礎体力向上は、個人だけでなく組織のパフォーマンス向上にも大きく貢献します。
基礎体力の向上こそが全組織の生産性改善に確実に貢献する手段だと思います。

ぜひ皆さんも、心と体を整えて、PC スキルを磨き、あらゆるタスクの生産性を上げていきましょう。

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