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After Metaの世界 - フィジタルエンタメ

Metaが発表したクエスト2から早くも2年がたとうとしており、同社はクエスト3の発表を行おうともしています。その一方でVR/MR業界にはアップルも参入してきており、その過激さはさらにハードなものになると思われます。

予見された新機軸

さて、ここで最近注目されているワードのに一つにフィジタルというものがあります。これは拡張現実に似たような言葉ですが、それとは異なり、Physical【物理的な】とDigital【離散的な】の二つの用語を合わせた言葉になります。

いわゆる、ハード面に突出したデジタルコンテンツということでフィジタルというわけです。実はこの言葉は2008年ごろから使われており、例としてはリアル世界とデジタル世界の融和、それらを総合的に見た時に消費者へどうアプローチするのかのマーケティング用語となっており、今後アツい分野の一つだとも考えられています。

新しい体験の枠組み

フィジタル体験による顧客との関係構築は、現代のビジネスにおいて非常に重要な要素となっています。顧客は便利さ、パーソナライズされたサービス、シームレスな体験を求めており、それらの期待に応えることで顧客のロイヤリティを獲得することができます。

Qubitの製品マーケティングディレクターであるSergio Lacobucci氏は、フィジタル体験が消費者の期待であると述べています。つまり、消費者が良質なデジタル体験を期待しており、企業がその期待に応えることで顧客のロイヤリティを獲得することができるのです。新規顧客を獲得することも重要ですが、既存の顧客をリピーター化させるためにも、顧客との関係構築を重視する必要があります。

デジタル体験が消費者を魅了するためには、その体験が迅速でシームレスかつ日常生活に溶け込んでいることが重要です。QuotientのCEOで共同創業者のSteven Boal氏も同様の考えを持っています。消費者は忙しい日常生活の中でストレスなくサービスを利用したいと考えており、デジタル体験がそれに応える必要があります。例えば、使いやすいウェブサイトやアプリケーション、スムーズなチェックアウトプロセス、パーソナライズされた推奨などが消費者を魅了する要素となります。

フィジタルとマーケティング

フィジタルマーケティングは、オンラインプラットフォームやツールを活用して製品やサービスを広め、顧客との関係を構築するためのマーケティング手法です。フィジタルマーケティングは、従来の広告や販促活動と比べて多くの利点を持っています。

まず、フィジタルマーケティングはインターネットを通じて広範なオーディエンスにリーチすることができます。ウェブサイト、ソーシャルメディア、電子メールマーケティング、オンライン広告などを活用することで、世界中の人々に効果的にメッセージを届けることができます。

また、フィジタルマーケティングはターゲットオーディエンスをより精確に特定し、パーソナライズされたコンテンツやオファーを提供することができます。顧客のデモグラフィック情報や行動データを活用して、より効果的なターゲティングとカスタマイズを実現することができます。

さらに、フィジタルマーケティングはリアルタイムのデータ分析と測定が可能です。ウェブ解析やソーシャルメディア分析などのツールを使用して、マーケティングキャンペーンの効果をリアルタイムで把握し、必要な場合には戦略の最適化や改善を行うことができます。

フィジタルマーケティングはまた、顧客とのエンゲージメントを促進するためのコミュニケーションチャネルを提供します。ソーシャルメディアやブログなどを活用して、顧客との対話を強化し、ブランドの信頼性と関係を築くことができます。

最後に、フィジタルマーケティングは比較的低コストで実施できます。伝統的な広告媒体に比べて費用が抑えられ、予算を最大限に活用することができます。

フィジタルの種類

アレクサは、Amazonのスマートスピーカーであり、消費者の生活にフィジタル体験を提供する最たる例です。アレクサは音楽再生やタスクのサポートなどの機能を備えており、消費者の日常生活に密接に組み込まれています。例えば、アレクサはニュースや天気予報を提供したり、健康管理に役立つ情報を提供したりすることができます。2020年にはアメリカで多くの人々がスマートスピーカーを所有しており、アレクサは消費者にとって重要な存在となっています。

Rock Paper Realityは、アメリカの拡張現実(AR)代理店であり、特に家庭用品に焦点を当てています。彼らの提供するフィジタル体験の一例として、家具の購入時にARを使用して自宅のリビングルームにソファが合うかどうかを確認することが挙げられます。同じサイズの3Dモデルを配置して確認することで、消費者は購入前に商品のフィット感を確認することができます。また、部屋の色や素材とのマッチングを確認するためにARを使用し、色や素材、サイズを変更して試すことも可能です。

新型コロナウイルスの影響により、オンライン体験は私たちの日常生活で重要な役割を果たすようになりました。しかし、同時に、人々は対面でのつながりやリアルな体験を求めるようになりました。フィジタル体験の未来に注目が集まっており、より魅力的なデジタル体験が開発されることが期待されています。

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