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相次ぐクリプト盗難事件、Web3に未来はあるのか?

ここのところ暗号資産界隈での盗難事件が相次いでいます。この業界に未来はあるのでしょうか?

暗号資産を盗むことだけに特化したハッカー

暗号資産界隈はすでに泥濘の中にあるといっても過言ではないでしょう。つい最近、ブロックチェーンブリッジサービスの一つである「AnySwap」から1億ドルを超える資金流出があったとの報道がありました。

また、RodeoFinanceの運営する「ForceInvestment」というプロトコルもハッキングの被害に遭い88万ドルが焼失したとの報道があります。こういった一連のハッキング事件においてはほとんどが犯人の用意周到な計画のもとにあったことが示されており、複雑怪奇なブロックチェーン上での盗難を特徴つける形となっています。

上記の事件は、Solanaエコシステム上のExchangeで発生した盗難事件について述べており、犯人の男はエコシステム構築サイドのエンジニアだったことが明かされています。暗号資産ハッキング事件では、このような「犯人がエンジニア」みたいなことがよく起きています。大体の場合、システムを理解していなければオラクル操作の後にWETHを抜き取るなんて言う行為はできません。

エンジニアにしかわからない世界?

こういったエンジニアとしては理解できるもののそうでない人にはピンとこない一面をクリプト界隈は依然として持っており、Web3を傍観する側から忌避される要因の一つとなっています。DYORという自己責任論を掲げているクリプトコミュニティですが、手放しに安心できる金融システムにはなりそうにないことが、Web3最大の問題でありネックポイントなのではないでしょうか。

依然として何が安全なのかの正解がないというのは驚くべき事実ですが、それでもクリプトの未来は明るいという人は後を絶ちません。ビットコインに始まり、イーサやNFT、ゲームFiなどその地平はどんどん広がっているように見えますが、Ledgerを持っていれば安心ともいえない状態で、どのようなスタンスをこの界隈に向けるべきなのでしょうか?

ほとんどの場合、クリプトは王道にはならないだろうから、勝手にやってれば?みたいな風潮が世の中にはあると感じており、確かに草の根運動的な動きはあるものの、いまだに社会に溶け込むような普及の仕方はしていないようにも思えます。最近では、ビットコインなどのブロックチェーンに替わって出てきたCBDCを重視する傾向もみられており、その動向は全くわかりません。

投資熱が冷めつつある現在、どう向き合うのか?

最近になり株は上がっているものの、暗号資産のトラブル話を聞くたびにそれに対してどう向き合っていけばいいのかわからなくなります。暗号資産はかつては最先端なイメージがありましたが、今ではすでに地獄の様相しか思い浮かべることができなくなりました。

確かにアーリーアダプターのリスクといえば「その対象についてよくわかっていないこと」でしょう。よくわからないものに投資するというのは大体の場合において損失を被ることになります。これはほぼ間違いない事実でしょう。だからこそクリプトの世界で苦労したこともあるのですが、それを経験しているからこそ、まだやるのか?という疑問もまたわいてくるのです。

クリプトはすでに安全地帯ではなく、ハッカーの巣であり危険地帯と化しました。ここでやっていけるのはそれ相応の対応力がある場合だけな気がしてなりません。

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