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【1時間→20分に短縮】自分用マーケティングの教科書要約Ver.

非常に学びになるマーケティングの教科書を、自分用に要約してみたのでメモ的にまとめています。

【1時間で分かる】P&G流マーケティングの教科書

本家本元はこちらの石井賢介さんの記事です。
すでに多くの方に読まれていますが、まだの方は時間をつくって読む価値ありありです!石井さん、ありがとうございます!


1.優れたブランドとは

優れたブランドとは顧客のJobを解決している
Jobとは片付けなければいけない仕事
顧客は優れたブランドを雇うことで自らのJobを解決している
例)吉野家、セブンイレブン、LINE、NIKE、メルカリ

Jobは簡単には見つからない、もう出尽くしている。

マーケティングとは、Jobの発見と解決に至る一連のプロセス。包括的なものである。
WEBやSNSというHOW(どうやるか)よりも、WHAT(何を)やWHO(誰に)を考える0→1の上位概念の方が大事。

2.戦略の重要性

戦略とは、目的達成の為にリソースを何に使うのか、という選択
1)達成したい目的があって→2)活用できるリソースが限られているので→3)選択が必要だから
例)ディズニーランドをどういう周り方する?
  エキサイティングに過ごしたい!ビックサンダーマウンテンに乗りたい!→時間ない→選択が決まる

優れた目的とは
SMAC
・Specific (具体的な)
・Measurable (測定可能な)
・Achievable (達成可能な)
・Consistent (より上位の目的と一貫している)
例:サービスの新規ユーザー数を、3か月以内に、1.5倍にする。
目的と戦略は上位組織と連動する

3.戦略の基本型

売上げ=人口*認知率*購入率*購入個数*購入頻度*購入単価
努力によって数字を上げられるか、管理下にある数字かを見極めてリソースを投下する

Top of mind認知率が大事
1 Top of mind認知率 消費者が真っ先に思い浮かべるブランド認知
2 Unaided認知率 消費者がヒントなしで覚えているブランド認知
3 Aided認知率 こちらからブランド名を言うと思い出せるブランド認知
例)ファブリーズ?リセッシュ?

決定率≒ブランド選好
選ばれない理由
・他社製品を好んで使っている(Surface、Android。自分はAppleしか使わない。)→ここのシェアとる
・そもそもカテゴリーに全く興味がない (らーめん二郎)→ほぼむり。だが、認知度が低い場合はその裾野を広げる
・購入不可能 (すきやばし次郎、東北在住&全く予約が取れない)→実際に手に取れる状態にあるかどうかを問う
・価格が高い (ロマネコンティ、安いワインで十分満足できる)→バランスみて、下げすぎキケン
ブランド選好はシェアされることで指数関数的に上がる

ブランド選好を高めるには?
優れたブランドは、顧客のJobを解決するので、顧客から選ばれる。(ブランド選好される)

4.WHO(フー)ではなく、”不(フ)”が大事!

WHO(誰に)-WHAT(何を)-HOW(どのように)
WHOより不(=Job)が大事!

顧客の真の不(=Job、片付けたい、解決したい仕事)
顧客はJobを上手に説明できないので、行動の理解をするのが大事

例)
有名なのが、サラダマックの失敗の話しです。10年以上前のこと、マクドナルドの店頭アンケートで最も寄せられるコメントは、ヘルシーなサラダメニューが欲しい、というものだったそうです。その声に答えるべくマクドナルドはサラダマックというメニューを開発し発売しましたが、全く売れることがなく、結果としてすぐにサラダマックは廃盤となりました。
ちなみに、その後にメガマックやクォーターパウンダーマックといった顧客と真逆のメニューを投下して、ヒット商品となったことは、皆様ご存じの通りでしょう。

顧客と会話するときに気を付けるべき2つの罠が関係しています。

1.消費者はロジカルに意思決定を行っているわけではない

人間は毎日途方もない数の意思決定を行っています。その全てを論理的に行っていては脳のキャパシティがとても間に合いません。
そこで、95%の意思決定は、考えずとも自動で判断されるように出来ています。これを脳のオートパイロット機能と言います。

アンケートやリサーチをするときは、消費者はロジカルモードになっています。普段はマクドナルドでヘルシーなものが欲しいなどとは思っていない(思っていたらそもそもマクドナルドに来ていない)にも関わらず、いぜアンケートで聞かれるとうーーんと考えた結果論理的に正しかろうな答えを出してしまう、ということです。

2.消費者が自力で思いつけそうな顕在化しているJobは、ほとんどこの世の中に残されていない、ということです。

例えば100年前には、安全な飲み水を確保すること、というのは多くの一般庶民にとって途方もなく重要なJobだったはずです。しかし現在では、安全な飲み水を確保するという"Job"は既に完全にクリアされ、その領域に参戦するのは限りなく難しくなっています。

消費者が自ら語れるJob=誰でも簡単にわかることは、もはや残されていないと思った方が賢明です。もし消費者が簡単に口にすることが出来たならば、それはその場で作られた、ロジカルな"Jobもどき"であることを疑った方が良いでしょう。

では消費者との会話はどのようにすればいいのでしょう?何を聞いて、いかにしてJobを発見すればいいのでしょう?

答えは、消費者にダイレクトにJobを聞くのではなく、実際に取った行動に関して質問をし、Jobの仮説を立てる、です。

例)除菌もできるJOY。菌の繁殖防止のために台所シンクの排水口を乾燥させる、たまに漂白剤に浸ける、という行動。漂白剤は面倒だしなんとなく気が引ける。→消費者の本音が隠されている!

データはあくまでJobを検証する為に活用するもの
データ分析も重要だが、定性調査(インタビュー調査など)を重ねることで顧客の真のJobの仮説を立てることが大事。
データ活用はJobの総量が高いところに絞って成功率をあげる
(Jobの総量=Jobを抱えている人の人数×Jobの深刻度)

5.ブランドは何(WHAT)を売っているのかPOD編

例)ウルフオブウォールストリート、ペンを売る。ディテールの説明なのか、Jobの解決なのか。
必要性・文脈をつくり出す(見つけ出す)ことで、強烈なJobを生みだし、解決策として提案できる。
例)ダメな広告「他社製品比較20%増しの○○配合」「史上初、××万画素の超画質!」

WHO(誰に)-WHAT(何を)-HOW(どのように)
WHO(不=Job)を見つけたらWHAT(何を)を考える!

WHATは
1)Point Of Difference(自社の売りポイント、以下POD)
2)コミュニケーション
の2つから構成される

Point Of Difference (POD)
顧客が求めており、かつ競合に対して自社だけが持つ優位な点
1)カテゴリーの典型的便益をとことん極めて他社の追随を不可能にして独自性を出す(極める)
2)既存の製品特徴・テクノロジーを再解釈して独自性を加える(再定義)
3)新たな製品便益と組み合わせて独自性を作り出す(かけ算)

謳っていること=コミュニケーションは必ず知覚可能なレベルで消費者が納得できるものでなければなりません。
結局のところ、私たちが何をやっているかではなく、消費者がどのように感じるかが全て。

6.ブランドは何を(WHAT)売っているのか?コミュニケーション編

コミュニケーション(UI/UX)は、ブランドのPODをより引き立て、顧客に知覚してもらう為の手段であ。手段であって目的ではない。
ヒトで例えるならば、PODは体型で、コミュニケーションは服みたいなもの。
どんなにコミュニケーションよくてもおデブだったらダサい

優れたコミュニケーション=ブランドの売り上げを伸ばすコミュニケーション
1. 正しくブランドが想起される
2. 独自性のおかげで印象に残る
3. PODが伝わる
例)Fit's かむとふにゃんふにゃん
顧客背景:若者のガム離れが進んでいた。原因は、柔らかい食事が多くなったことに伴う若者のあごの力の低下。
Job:口は寂しいけどあごが疲れるからガムは噛みたくない
POD:やわらかくて味長持ち。ずっと噛んでてもあごが疲れない。

コミュニケーションアイデアの作り方
自分ですらどんなものが作りたいのか分かっていない状態で「クリエイターなんだからなんか面白いもの作ってよ!」というBriefing(=広告代理店に依頼すること)には決してしてはいけません。というか、そういうBriefingから、実際に良いコミュニケーションが生まれることはありません。
広告代理店のクリエイターの皆様は、もてるクリエイティビティの全てを使って、我々が左脳で理解しているJobとPODを、消費者が理解して購入したくなる形に翻訳してくれる翻訳家

7. 冷静に計画し、情熱的な実行(HOW)で勝つ!

カスタマージャーニー5Aモデル
Aware(認知)・・・ブランドを知っている
Appeal(訴求)・・・ブランドを好きだ
Ask(調査)・・・比較・検討した結果良いと思う
Act(行動・購入)・・・使う・購入する
Advocate(推奨)・・・他者に推奨する
どこを厚くするかで、Paid、Owned、Earned、コラボを使い分ける


最後に、石井さん、すばらしい教科書をありがとうございます。

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