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感想文とメモの違いーブクログとnoteの使い方を考える

「ブクログ」というサービスを使っている。これは、いわゆる本の感想を共有することに特化したSNS。

ブクログは、本の感想や評価をチェックしたり、
webやアプリで本棚をかんたんに作成し、
感想やレビューを書いたり、読書の管理・記録をすることができます。
著者名やキーワードを登録しておくと新刊情報をメールで通知することもできます。

https://booklog.jp/about より

自分としてはブクログで誰かと交流したり、新しい本を探す場所としては使っていない。読んだ本の感想を記載し、それを保管する場所として活用している。
が、同時にnoteにも読んだ本の感想を書くことがある。しかし、これは読んだ本全てではない。読んだ本の半分も掲載してないと思う。

「今日はnoteに何を書こうかな」と思いつつ、「直近読了したあの本の感想を書かなきゃ」とも思う。
完全に自分の中で違う種類のアウトプットになっているのだ。この違いについて、今日は掘り下げてみようかなと思った。


メモと主張

自分の中で、ブクログに記載するのは、感想「文」というよりも、メモに限りなく近い。本を読んで思ったことを、ただ羅列している。この書き方が良かったとか、ここが感動したとか。

そこから一歩踏み込んで、「良いと感じたのは何が要因なのか」とか、「抽象化するとこの良さって何だろう」とか、そう言ったものは殆ど書いていない。めちゃくちゃローコストに作成されている。kindleのマーカーを付けていたお気に入りの文章をコピペしてきて、一言付け加えているだけ、とも言える。

前田裕二が書いたベストセラー『メモの魔力』で書かれていることから引用すると、ファクトを記載しているのみで、その事実を抽象化して「転用」することができていない、ダメなメモだ。


それじゃあnoteに投稿するものは何なのか。
それは本を通じて何かを「主張」したい時に、ブクログだけではなく、noteにも本の感想を書いている。

カギカッコをつけてカッコよく「主張」なんて言ったが、これは凄いことを本を通して言いたい、というわけではなく。むしろ逆で、どんな小さい日記的なことでも良いから、自分の体験や思いに関連づけて本の内容を書く、ということ。


読書感想文とは本来はそうあるべきなんだろうなと思う。こんなツイートがあった。

これには非常に納得した。自分のブクログのメモはこのレベル、つまり感想文には届いていないと思う。

ひたすらに自分がその本に対して良いと思ったところを羅列しても、共感はしてもらえるだろう。ただ、それは既にその本を読んでくれた人に対してのみしか届かないもので、そしてそれが本を読んだ時以上の感動になることはない。

真に評価される感想文とは、本に書いていることだけでなく、そこからプラスオンの何かを生み出すものだと思う。そして、我々一般人ができる「価値の上乗せ」とは、その本の内容をベースにした自分の体験談や思いを「主張」することかなと考えている。

後は、他の本を引っ張り出してきて、関連性や意外な繋がりをあげることだが、これにも自分の中に読書体験がないとできないことなので、結局のところ自分の持つ引き出しの多さから生まれるものというか、このツイートで言う「自分語り」に該当するものになる。


メモ付きのオンライン本棚

だから、日記的な内容に本の内容を関連づけたり、画像の挿入なども行ったりすること考えると、自分にとってはブクログのメモをベースに、より価値を上乗せしたものをnoteに書く、という使い方になってくる。本に縛られたコンテンツ発信を行いたくないからだ。noteの方が自由に表現できる。

ただ、だからといってブクログがnoteに比べて劣っているというわけではない。使い方や好みの問題であり、ブクログにも優れているところがたくさんあると思う。とういうより、本に限ったコンテンツ発信をするなら、かなり優秀なサービスだと思う。

個人的に好きなのが「本棚」機能だ。まさに現実の本棚の如く、自分が読んだ本が棚に並んでいく姿は見ていて気持ちがいい。現実世界でも本棚が大好きな自分には、読書後の嬉しいご褒美だ。

そこに、文字数制限がないメモが付いてくるというのだから、これ以上言うことはない。素晴らしいサービスだと思うし、続いていって欲しい。
Amazonのレビューだと、どうしても「配送された時に傷がついていた。⭐︎1」みたいなノイズとなるレビューが多くて、萎えるのだ。こういう本の内容のみにフォーカスしたレビューサイトは絶対に必要だと思う。

以上、自分のブクログに対しての考えを書いてた。
素敵なサイトなので、ぜひ皆さんも活用してほしい。
本当に対したことは書いてないが、自分のブクログのページも掲載しておく。

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