2人

自分のために生きられない僕は 誰かのために生きようと
その誰かを探した 親 兄弟 友達 恋人
誰に求めても結果は変わらず 僕は死ぬために独りで生きた
生きる理由さえ分からないまま 時に流され 街を彷徨う
そんな中で君に出逢った
愛したい 愛されたい わからない
曖昧な YOU、YOUR、YOU、YOURS 僕はどこに?
代わりに溢れるは涙 自分の欲すらも不透明になって
代わりに零れるは溜息 自分の生すらも不確かになって
忘れてしまおうとすれば忘れてしまえる記憶に弄ばれながら
必死になって君から意味を見出そうとするんだ

自身のために生きられる君は 自分の欲を満たすため
その誰かを求めた 親 兄弟 友達 恋人
誰を求めても欲は満たされず 君は自分のために独りで生きた
生きる理由を持つ君は 時を刻み 街へ繰り出す
そんな中で僕と出会った
愛したい 愛されたい わかっている
絶対な I、MY、ME、MINE 君はここに
だから求める体は 自分の欲に誠実で
だから手にした愛は 満たされない君を確実にする
消してしまおうと思えば消してしまえる僕の存在に
ひたすらに形を与え続けるんだ

相反する WE、OUR、US、OURS 僕らはここで
その関係に名などなくとも 糸が2人を繋ぎ 光を放つ
 
生きる理由を共にした僕らは 時を刻み 街を彷徨う
そんな2人は 確かに今を生きる
ジグソーパズルをはめていくかのように
僕の意味のない日々が 君の満たされない欲望が
実体をもって満たされていく
だから 溢れた涙は 2人の存在で不透明になって
代わりに手にした愛が 僕らを照らして生かし続ける
忘れてしまおうとすれば忘れてしまえる記憶に弄ばれても
消してしまおうと思えば消してしまえる僕らの存在に
2人でひたすらに形を与えるんだ

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