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思考力を伸ばすには? 【第2回】BCGにおけるトレーニングプログラムについて

こんにちは、データインサイトの中西です。
前回のnoteでご紹介の通り、今後noteで書いていく私の記事では、「ロジカルシンキング」「論点思考」「仮説思考」などの書籍を読んでも思考力を伸ばすということがいまひとつピンと来ない方向けに(結構多くの方がピンと来てないのではと思います)、思考力を伸ばすためのプロセスをできるだけわかり易く解説していきます。

前職BCGでの経験と、2020年に創業した弊社「データインサイト」でのインターン生やクライアントの "考える力 = 思考力" を伸ばすサポートをしてきた経験・実績から、書籍からのインプット以上に重要な思考の実践課程がわかるようにしていきます。多くの人が分かっていてもなかなか実践できていないことではありますが、書籍からインプットする論理だけで思考力を伸ばすことはできず、実際に考え・アウトプットすることで「Input → Thinking → Outputの一連のサイクル」を繰り返して「試行錯誤」していくことで、思考力を伸ばしていくことができます。

(再掲) インプット→思考→アウトプット >> 試行錯誤のプロセスイメージ


ここまでは前回の振り返りとなりますが、当面は【導入編】として、思考力を伸ばすサポートをしているなかで、よく皆さんに聞かれる以下の質問について順に説明していきたいと思います。これらは今後の記事においても前提となる重要な内容です

【導入編】
1.BCGにおける人材育成のトレーニングプログラムはどのようなものか?
2.そもそも思考力とは何か?地頭力は鍛えられるのか?
3.なぜデータインサイトではインターン育成に注力するのか?
4.どのようなインターン生が大きく成長するのか?


それでは、本日はまず1つ目の話から

1.BCGにおける人材育成のトレーニングプログラムはどのようなものか?

就活を始める学生さんにとって、特に気になるテーマかと思います。前職での経験はケースワークのみならず、こうした社内プログラムに関しても当然に守秘義務がありますので詳細について触れることはできませんが、BCGがなぜ人材輩出企業として注目されているのかについて、人材育成のアプローチから(守秘義務に反しない範囲で)少しご紹介できればと思います。

Boston Consulting Group New York Office


そもそも、弊社データインサイトを立ち上げた背景としては、前職のBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)時代におけるコンサルティングワークを通じて、近年のテクノロジーの進化や情報化社会における良い面/悪い面の両面を感じ、多くの人にそうしたテクノロジーや情報化社会の良い面での恩恵に授かってもらいたいとの思いが強かったことにあります。

そんななか、創業準備期から、たまたまご縁があって数人の優秀な学生さんにインターン生として携わってもらうこととなりました(ガッツリ長期インターン2名、ゆる長期インターン数名)。

教えることは教わることであると感じ、創業メンバーとしてもインターン生との協業を魅力に感じたことや、また、BCGのアプレンティスシップ(徒弟制度による訓練制度のこと)の素晴らしさを実感していたことから、これまでに得た学びのご恩を違った形で社会に還元したいという思いもあり、インターン生との協業を始めました。

そのため、創業メンバーとしてインターンやクライアントの思考力を伸ばすサポートを行うことは、BCGで得たアプレンティスシップ(apprenticeship)に則っている感覚です。

そこで、BCGのアプレンティスシップ(徒弟制度)を中心に、BCGのトレーニングプログラムについて少しご紹介できればと思います。

2016年に参画したBCGには人材育成のための素晴らしいトレーニングプログラムが数多く用意されていました。独自のeラーニング、座学研修、超実践的なワークを通じたOJT、他にも海外オフィスへの交換留学や企業への出向制度なども。

そうしたオフィシャルなプログラムの中でも、アプレンティスシップによる上司/先輩から部下/後輩へのOJTでの日頃のインプット、プロジェクトごとの定期的な振り返り、プロジェクトとは無縁のメンターからの客観的なアドバイスなどが非常に充実しており、素晴らしい制度であると今もなお折に触れて実感しています。

多くのBCGerは、過去に努力を惜しまず多くを学び高いポテンシャルを持ち入社してくるため、吸収し易く工夫が凝らされた様々なトレーニングプログラムをスポンジのように吸収しどんどん成長していきます。

そのような中で、私のようにまともに学校に行っていなかったような怠惰な人間はおらず(恥ずかしながら高校・大学では全く授業に出ず、何も勉強しない意味不明な学生でした)、そんな私は、BCGでの最初の数か月は何をどう学んで良いか全くわからず日々つまずくことだらけでした。そもそも中学英語までしか学んでいなかったことから、eラーニングの説明内容はおろか、社内で展開される英語メールのひとつも読めませんでした。

もともと考えること自体は好きでしたが、おそらくBCG入社当時は、体系立てて論理的に思考したり理路整然と思考を説明したりすることは全くできていなかったと思います。

そんな私には、アプレンティスシップによる多くの上司/先輩からのケースワークを通じた具体的なアドバイスが救いでした。
私がいま何につまずいているのか、その課題を整理・構造化し、分解していくことで、その課題の真因を的確に捉え、その課題に沿った打ち手としてアクショナブルなアドバイスをもらい、それを実践してPDCAを回していくことで、まずは(私の場合は理論ではなく)感覚で、論理思考や戦略思考を掴んでいくことができました。

こんな怠惰な人間でも、著しく思考力を引き上げることができたのだから、柔軟な思考をもっているであろう学生さんであれば、もっと早く・より良く成長できるだろうと考え、弊社創業準備期よりインターン生を受け入れて育成させてもらうことで、インターン生の本人のみならず間接的にも将来のリーダーを増やし、ひいては社会へ貢献できると考えました。
(ちなみに伊達は私と違って超真面目な人間なので、BCGのトレーニングプログラムに沿ってきちんとBCGerらしい成長をしてきたはずです、たぶん)


なお、BCGではトレーニングプログラム以外にも、組織/文化として素晴らしい点がいくつもあるのですが、特に助け合いのカルチャーが素晴らしいと感じ、弊社データインサイトにも積極的に取り入れています。

BCGでは、個々の多様性を活かしてプロジェクトチーム内で助け合うことはもちろん、チームを超えて、またオフィスや国境を超えて積極的に助け合うカルチャーに非常に魅力を感じました。他の人が困っていたら、自分がどれだけ忙しくとも可能な限り全力でサポートする。それがひいてはチームやファームの力になり、いずれ自分にも返ってくることを、理屈ではなく皆が感覚で感じているような組織でした。

私たちデータインサイトの自社の事業推進やクライアントワーク、そしてインターンワークにも助け合いのカルチャーを取り入れようとしています。声をかけあって誰かが困っていたら助けよう!から始まり、最近は、自然と皆が誰かのために助け合う行動をとれるチームになってきたと感じています。私たちはまだまだ駆け出しのスタートアップですが、この創業2年目より事業に手応えを感じ、大きく成長していこうとしております。多様なメンバーが心から助け合える良いチームを目指していきたいです。



さて、次回の記事では、良く学生さんから質問される以下のテーマについてこれまで多くの学生さんの思考力を鍛えてきた私たちなりの解釈を展開していきます。
2.そもそも思考力とは何か?地頭力は鍛えられるのか?


今後私がnoteで書いていく記事は、弊社のインターン生や若手メンバーからの意見を元に、思考力を伸ばすための「インプット」としてのセオリーやエッセンスに加えて、この記事の読者の皆さん自身が「考え」、「アウトプット」し、「試行錯誤」できるように、工夫していきますが、もし分かり辛い点や不明点等があればぜひ遠慮なくコメントください。


私たちData Insight Inc.(株式会社データインサイト)は、"地図とデータで未来を拓く" をビジョンに掲げ、戦略思考×AI によって価値の高い情報を生み出しより良い暮らしや街づくりに貢献していきます。

不動産や住まい関連の情報データベースとAIの独自アルゴリズムをコア技術として有しており、それらを活かした新しい不動産ポータルを運営しています。また、不動産データ×ChatGPTによるAI運用メディアの開発も進めています(2023年4月現在)。

現在、事業拡大のためにデータサイエンティスト、AIエンジニア、アプリエンジニア、フロントエンジニア、デザイナーの仲間を大募集しています。

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