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ニューアルバムへの想いを語りつくす UMI - Forest in the City (2022)

前回の記事で紹介したUMI(ウミ)は、透明感のあるソウルフルな歌声と世界観で多くのオーディエンスを魅了し、この数年でブレークが期待されるシンガーの1人です。

そんな彼女が、待望のデビューアルバム「Forest in the City」(2022)をドロップ。

3月に自身のSNSでアルバムリリースをアナウンスした際、次のように語り、この投稿の翌日にリードシングル「sorry」(2022)がYouTubeで公開されました。

このアルバムで世界に触れて、そしてあなたに平和の波長をもたらすことができますように。
『Forest in the City』があなたの心にひらめきを与えますように。
私たちが本当は誰なのかを思い出すことができますように。

ここでは、ニューアルバムを紹介いたします。

レーベル  : Keep Cool Records, RCA Records
リリース日 : 2022年5月26日
名前    : UMI
本名    :    UMI / Tierra Umi Wilson
年齢    : 23歳


出身地   :    ワシントン州シアトル

ロサンゼルスへ拠点を移し、インスピレーションを得たと明かす

制作にあたり、ウミは「人が消費するものすべてが自分に影響を与えることを意識した」と述べ、「平和」をテーマに制作したことを明かしました。

今、人々は消費するもの全てが自分の状態にどのような影響を与えるかを意識するようになってきているわ。
私自身も、食べ物や一緒に過ごす人たちだけでなく、聴いている音楽が世界の中で自分自身をどう感じるかに影響を与えていることに気づいたの。
このアルバムを完成させるにしたがって、私が作っているものにはもっと深い目的があることに気づかされたわ。
それは新鮮な空気のような、森のポケットのような、平和のポケットのような音楽を人々に提供することなの。

またウミは生まれ育ったシアトルを離れ、現在はロサンゼルスで活動しているようで、アメリカ最大級の都市型公園「グリフィスパーク」を訪れた際に感銘を受け、この作品のタイトルを思いついたと話しています。

タイトルは、グリフィス・パークにいたときに思いついたの。
そこに座って瞑想していると、鳥のさえずりが聞こえてきて、それからサイレンと車のクラクションが聞こえてきたわ。
「これはとてもユニークで、人類はここまで進化したんだ」と思ったの。
私は気づいたの。私は都会の中の森にいるんだって。
それが心に残っているわ。
ニューヨークの地下鉄の中でも、ロスの街をドライブしていても、飛行機の中でも、そんな風に感じてもらえたらと思い、音楽を作ったわ。
自然から遠く離れているような場所でも、音楽がその場所に連れて行ってくれるような。
公園にいるような感覚。そういう意図があるの。

彼女は「グリフィスパーク」で受けた感覚を届けたい一心で、今作を制作したと明かし、その『意図』を次のように語っています。

音楽を作ることはとても楽しいことだけど、ある意味、神聖な責任を背負っていることだとも思っているわ。
軽快さもあるけど、深みもあるの。
ライブで何千人もの人が同時にジャンプしたり、同じ言葉を唱えたりできるのは、自分の手の中にあるパワーなの。
ライブでどう動いてほしいか?
家では、どんな曲を頭の中に残したいか?
なぜなら、私は自分の精神と愛を、自分が創るもの、そして人にインスピレーションを与えるものを通して吹き込みたいからなの。

パンデミックの期間を乗り越え、リリースに至る

近年、パンデミックによって世界中の多くの人々が自粛生活を余儀なくされましたが、その期間に発表したEP「Introspection」(2020)は、自己の内面にフォーカスした経験を歌っており、今作はこれを踏まえて制作したと話しています。

『Introspection』は、人々が世界的に内省的な時期であったことを反映しているわ。
私も含めて、誰もがより深いレベルで自分自身を知るようになったわね。
あのプロジェクトは、私が自分自身について知ることができたすべてがテーマでした。
でも(パンデミックが)終わった後、人と一緒に過ごす時間が増えて「ああ、こういうことは世界共通なんだ。これは私を超えたものだ "と。
それが『Forest in the City』の原点なの。
自分が経験したことだけど、どうしたら他の人が共感できるような書き方ができるんだろう?どちらも重要なプロセスだと思うし、おそらく両方の感情の間を行ったり来たりすると思う、今は自分の経験を外に生かすことにとても興味があるわ。

また今作は1年に渡り制作したようで、その中でもエグゼクティブプロデューサーのLogiksmindとは、2018年に発表したシングル「Lullaby」以来、共に制作に携わっており、同じフィーリングで取り組めたことを明かしています。

私のアルバムをエグゼクティブプロデュースしてくれた人たち。
私とVRon、Danny Parra、Logiksmind......
彼らと一緒に作品を作るのが大好きなの。
他にもたくさんいるけど、真っ先に思い浮かぶのはこの人たちね。
特に、このアルバムは1年間かけて一緒に仕上げたから、とても良い相乗効果があったわ。
私たちは皆、フィーリングで音楽に取り組んでいて「これを作らなければならない」とか「今これが流行っているから、これを作るべきだ」というようなことはないの。
「今日の気分はどうだ」とか「この音はどう感じるか」というような感じね。
その日その日の気分で、自分らしく、心をこめて作ることができるので、とてもありがたいわ。

また、すでに5月28日からこのアルバムの初のヘッドライナーツアーをスタートさせており、彼女のホームタウンのシアトルを皮切りに、サンフランシスコ、フェニックス、ヒューストン、アトランタ、ニューヨーク、デトロイトなど全米の主要都市で公演を行うようです。

そのツアー中に披露し、彼女が唯一セルフプロデュースした「whatever u like」は、特にオーディエンスから好評をだったようです。
以前の記事で彼女は、プロデュース業を探求したいと明かしており、新たな才能を開花しつつありますね。

「whatever u like」は間違いなくビッグ・ワンだね。
クラシックなオールディーズも好きだし「Remember Me」や「Love Affair」も好きだけど、新しいところでは「sorry」も好き。
どのシングルも、一緒に歌ってくれる人がいて、本当にうれしいわ。
アルバムが出たばかりなので、歌詞を覚えるのも大変かもしれないけど「hard feelings」が本当に好きで、魅了されているみたいね。
この曲にはたくさんのサウンドボウルが使われていて、みんなはこれでトランス状態になってるみたい。

UMI - whatever u like (2022)

UMI - hard feelings (2022)

12曲目の「100 days」の終わりには、父方の黒人祖母と母方の日本人祖母とそれぞれの言語で会話するシーンがあり、自分のルーツを振り返っているようです。

(会話は)私の2人の祖母の間で交わされたものなの。
私はこのプロジェクトを、私の生まれ持ったものや家族についての洞察を共有する機会として使いたかった。
父方の黒人の祖母と母方の日本人の祖母に、それぞれの成長体験や人生についての質問をしたの。
「わぁ、私はこの両方の世界から来たんだ」って、ちょっとカッコイイと思っちゃった。私はおばあちゃんたちとあまり話をすることがなかったの。
これは自分自身へのリマインダーであり、他の人々へのリマインダーでもあるわ。祖母や家族に相談し、質問してください。
なぜなら彼らは知恵に満ちているから。

UMI - 100 days (2022)

おわりに

現在ツアー真っ只中のウミは、アルバム発売を機に、新たな一歩を踏み出したことを明かします。

毎日、新しいことを学んでいる気がするわ。
今はツアー中なので、新しい音楽をみんなと共有したり、自分の世界にみんなを迎え入れたり、シェアする時期なんだと思うの。
アルバム制作中は、種を植えるような内面的なエネルギーがあったわ。
今、私は自分の花を分かち合っているの。

またアルバムのツアーで、ウミはガイド付き瞑想会を開くというアイデアを思いついたようで、音楽の枠を超えた新境地を開拓しているようです。

以前、私がオープニングを務めたツアーに行ったとき、他の人たちがどのようにファン交流を行うかを観察していたのを覚えてるの。
それは5秒でその人に会って、何かひとつにサインをして去っていくようなものだったわ。それでは人とつながる機会にはならないわ。
『Forest in the City』のツアーの前に、インスタグラムのライブで瞑想をしていたら「あなたのことをもっと知りたいと思った」「あなたとつながっていると感じた」と言われることがあったの。
ハグやサイン入りポスターを贈るよりも、瞑想を通してもっと人とつながれるんじゃないかと思うの。
すでに、人々が涙を流し、深い解放と手放しの体験を共有しているのを見ているから、みんなは私を知るだけでなく、コミュニティへの奉仕もできていると感じているわ。

さて、ウミの今作への想いをたくさんご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。彼女の優しさや人との繋がりを大切に思う気持ちが、多くのオーディエンスを魅了し、その温かい心が歌声にも表れているように感じます。

ゲストアーティストなし、実力一本勝負で挑んだ今作、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。


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