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スマートシティって難しい話ですよね?いや、自分の街を良くする話です。

「デジテック for YAMAGUCHI」運営事務局 兼 「Y-BASE」スタッフのハラマルです。始まりましたね、花粉との戦いのシーズンが。自宅でじっとしておこうかとも考えましたが、頑張って外出した甲斐あって、みらスタでの今シーズンのレノファ山口の初勝利を現地で体感することができました!しかも記録的なゴールに立ち会えて、あ、記録的と言うのは、・・・と、話題が違うのでこの場ではこの辺で控えておきます。気になる方は調べていただいて、一緒に応援しましょう。

さて、今回は、先日、Y-BASEにおいて開催したオンラインセミナーについて御紹介します。動画と一緒にアップしようかなぁと思っていたら、いつの間にか1か月近くも経っていました。すみません!

タイトルは「データ流通・AI・映像解析で実現するスマートシティ」です。講師は、NECデジタルサービスソリューション事業部の佐々木様です。実は、Y-BASEのICT基盤「山口県データプラットフォーム」の構築にも携わっていただいています。Y-BASEでセミナーを開催して、聴講にお集まりいただいた方との意見交換の場などを設けられたらいいなぁと思っておりましたが、コロナ禍ということもあって、残念ながら、今回はオンライン配信となりました。

全国ではスマートシティ・スーパーシティの実現に向けて取組が始まっています。山口県内でも複数の自治体が取り組んでいます。ところで、皆さんは「スマートシティ」と聞いてピンときますか

私は、言葉としては知っていますし、スマートシティを実現しますと言われると「かっこいいなぁ」と思いますが、それで何がしたいのか、イマイチよく分かっていませんでした。近未来都市を作りたいのかな?ぐらいの認識でした。どんな都市になるのかも想像つきません。街中にセンサーとかカメラがいっぱい取り付けられるのかな?クルマが空を飛ぶのかな?といったイメージでした。いや、だって、スマートシティと言ったら、どこみてもかっこいい画が書いてありませんか?街全体の効率化とか、途方もない規模のまちづくりの話だな~、どんだけ投資が必要なのかな~、地方でのんびり生活する人には関係ないな~、と。本セミナーの中で紹介のあるリスボン市や南紀白浜の事例を見て、同じような思いを持つ方もいらっしゃるかもしれません。

が、いやいや、違いましたよ!スマートシティは近未来都市を創る取組ではありません。セミナーの中でも何度も触れられていますが、スマートシティは、地域の課題を解決したり、新たな価値を創出したりするための取組です。そのアプローチとして、共通の基盤を使うことで、複数のデータやサービスを組み合わせることができるようになるので、これを使って地域の魅力をより高めていこうという取組です。いうならば、地域全体で取り組むDXといったところでしょうか。

例えば、キャッシュレスや、顔認証サービスは、サービス単体として既に様々なところで提供されています。それはそれで、一つのサービスとして完結しています。ですが、あるサービスでの顔認証データが、エリア内の他の場面で使えたり、更には他の事業者が提供しているキャッシュレスと結びついて、顔認証したらキャッシュレス決済ができたりすると、さらに便利に快適になりますよね。

南紀白浜の例でも、顔パスの都市を創ろうとしたわけではなく、観光地として、来訪者の利便性や快適性を高めようとする中で、多くの事業者が連携して顔認証・キャッシュレスのサービスを、エリア全体で使えるようにしたものです。観光客の方は、事前に顔認証とキャッシュレスの登録をしておくことで、様々な場面で手ぶら決済(顔認証+キャッシュレス)することができるようになっています。

こうした複数のデータやサービスを組み合わせるためには、事業者単体で取り組むことはできません。このため、多くの事業者の賛同を得て進めていくことになるのですが、そうすると、話が大きくなっていくので、途方もない話に見えてしまうことがあるのは事実だと思います。

かっこいい画やデジタル機器が整備された先進事例を見ると、自分には関係ないなと取っつきにくさを感じる方がいらっしゃるとは思いますが、そうではなくて、その地域に住む方の利便性や生産性を向上させるために、様々なサービスを組み合わせることができる取組です。スマートシティと聞くと、行政や企業が進めているというイメージがあるかもしれませんが、そこで何を実現しようとしているかというと、地域が目指す街を創ることです。なので、スマートシティに取り組んでいる地域では、住民の方に興味を持っていただき、積極的に「こういう街にしていきたい」という声を挙げていただけるようになるといいなぁと思います。他人ごとではなく、自分が住んでいる地域にはどういう課題があって、どうなって欲しいか、というのを考えながら、このセミナーを視聴していただきたいと思います。自分たちの街をより良い地域を実現するための手段としての、スマートシティです。

もし私が勝手にスマートシティを考えて良いと言われたら、スタジアムに行くとか、グッズを買うといった、少しハードルの高い行動を取らなくても、地域のスポーツクラブ(レノファ山口)を応援できるような街がいいなぁと思います。具体的な仕組みやサービスなどのアイデアは全くありませんが。そんな、「住民のアイデアから、住んでいて楽しい街ができる」、そういう取組が県内で進んでいくようになってほしいです。

Y-BASEには、そうした新しいサービスの実現に向けた実証をお手伝いできる環境が揃っています。スマートシティ実現のために、どういう手段があるかといった御相談や、各種実証に、Y-BASEを使っていただきたいと思います。