最後の訪問地NYはSIMに優しくない国【SIMフリースマホと27日間世界一周/中山智】
最終回
旅バカライター中山が、2011年にチャレンジした27日間世界一周のレポート連載。現地SIMの通信プランや各種価格は当時のものです。週刊アスキーPLUSで連載した記事の再掲ですが、5年近く経過しているので、デジタル&SIMフリースマホ事情もかなり変わってきていますので、【5年たって……】を文末に追記しています。
毎週水曜日更新/全11回
<著者:中山智>
西回りで地球を移動してきた世界一周旅行も、いよいよ最終訪問地のニューヨークです……が、私、アメリカってあんまり好きじゃないんですよ。好きじゃない理由は2つあって、ひとつは入国審査が厳しいこと。
iPhoneが登場する数年前、ケータイを6台くらい持って入国しようとしたら、「これは何だ?」と聞かれて説明するのにひと苦労。ケータイもムダに持ってたわけではなく、日本用や各国の周波数に合わせて用意したら、結局その台数になってしまったわけで。結局なんやかんやと、荷物を全部出させられ、あのときの気分の悪さがいまだに心をざわつかせるんですよね……。
それと、もうひとつが“ケータイやSIMを買いづらい国(=楽しくない)”ということ。アメリカは世界標準のW-CDMAから外れた規格を採用しているキャリアが多く、SIMフリー端末を持ち込んでも使えるキャリアが少ないのです。さらにW-CDMAもマイナーな周波数を使っていたり、キャリアでのSIMの購入も意外とめんどうだったりと、結構ハードルが高い。
というわけで、アメリカだけ滞在する旅行であれば、日本のキャリアの定額ローミングを使うか、モバイルルーターをレンタルしたほうがラクチンです。日本のキャリアの定額ローミングは、各社ともおおよそ1日3000円弱。数日程度ならいいけど、長期間滞在するとかなり割高。
また、モバイルルーターなら、LTE対応のモバイルルーターを1日1580円でレンタルできる。エリア内なら高速通信が可能。
この世界一周旅行記では、宿泊した国ごとにSIMを購入して、SIMフリースマホに差し換えながら使っていましたが、上記の理由でアメリカでは唯一、SIMを購入しませんでした。
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