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スポーツのIT進化&深化

サッカーのユーロ2020のベスト4が出揃った。五輪同様にコロナ禍で1年延期を余儀なくされ、開催を待ち遠しく思っていた人も少なくないだろう。


時差があってなかなかLIVE映像をリアルタイムで見ることが出来ないのが残念でもあるが、決勝ラウンドに入るとそうも言ってられず、ついつい眠い目を擦りながら、見入ってしまう。


この大会は本来なら立候補と投票によって開催国が決められれるが、ユーロ2020においてはUEFA60周年記念の特別大会として分散開催と決定した。


コロナ禍による理由で無く、元々欧州13カ国による分散開催が決まっていたのだ。


とはいえ、欧州でも国によってのコロナ禍の状況は様々で、LIVE映像から見えてくる試合ごとの状況に驚いたのは私だけでないだろう。


ハンガリーでは観客数の制限を行わず、5万人以上のファンに埋め尽くされたスタンドで狂喜乱舞の歓声が巻き起こる。そして誰一人としてマスクなど着用していないと見受けられる映像が流れてくる。

私が見ている衛星放送のTV画面の右上のスミにははっきりとゴールド色の文字で『LIVE』という文字が出ている。


そんなハンガリーで行われたLIVE試合が終了した数分後には別の国が別の国の開催国で争う姿が映し出され、同じユーロ2020であっても観客制限が実施され、人はまばらで、マスクを着用し、じっと席に座ってサッカーを観戦する姿が映し出される。


国によっても状況は様々だし、感染対策における賛否両論も巻き起こっている。

ベスト4以降はロンドンのウェンブリーアリーナで開催予定。9万人を収容できるこのスタジアムに制限を掛けたうえでの収容予定人数はナント6万人

イングランドがベスト4に残っているだけに、この1年あまりにすっかり見かけない光景を目にするに違いない。


その是非はともかくとしても、スポーツを通じてBBCやCNNといった世界のビッグメディアを介さなくても、様々な海外の事情や状況を伺うことが出来る。WOWOWでは現在ウィンブルドンテニスもLIVE放映しており、ここでもマスクを着用することなく、たくさんのファンがテニス観戦で一喜一憂している姿を確認出来る。


間もなく開催されるであろう東京五輪でも世界中の人達がスポーツLIVE放映を通じて東京に何かを感じ、何かを察するだろう。

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さて、本題に入る。このユーロ2020を通じて2つのNET記事をご紹介したい。

1つめは出場中の最速男が誰であるかという記事。


ランキング形式で時速換算した最速男を紹介している。最速男のそのスピードは陸上競技の100Mで換算すると10秒65に相当すると紹介されている。

スタートブロックの練習をしているわけでないサッカー選手に、この例えは如何? などと考える余地無く比喩としてはわかりやすい。


2つめは走行距離(運動量)についての記事

こちらもランキング形式で上位選手を紹介し、走行距離と併せ出場時間数も紹介しています。

1位で紹介されたオーストリアのマルセル・ザビツァー選手は走行距離が4試合で48.7km(390分出場)としています。マラソン以上の距離を走っていると言うことですね。


1km平均でみると8分丁度くらいのペースです。(390分÷48.7km)

このペースをマラソン換算すると5時間38分で走ったことになるので(8分✕42.195km)東京マラソンや大阪マラソンの完走制限時間7時間には充分間に合うペースです。

1試合あたりの走行距離は12km強ということですが、突然に猛ダッシュを掛けたり、止まったり、フェイントを掛けたり、相手とぶつかったり、足を掛けられて転ぶことも多々ある競技でこれだけの距離をこのペースで走っていることに頭が下がります。


こうしたデータはトラッキング機能を使ってラグビーなど様々なスポーツに近年採り入れられています。

そしてGPSのような位置情報を使ったり、体に装着するデバイスから心拍数などの生体情報を得て、複合的なパフォーマンスデータの関係性に対する研究が進んでいます。


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スポーツはこうしたITの進化や深化と上手く向き合うことでまだまだ大きな産業やマーケットが形成されていくと考えています。


これまで自宅でスポーツLIVEを視聴する際、地上波TVが中心軸にありましたが、BSやCSといった衛星放送が普及し、TVの多チャンネル化が進みました。最近ではDAZN(ダゾーン)のようなスマホで見れる動画配信サービスが普及しはじめています。


スポーツを発信するメディア側もその覇権を賭けて凄まじい競争が繰り広げられています。


実況を伴ったスポーツのプレイシーンの映像だけでは視聴者満足を得られない時代が来るのかもしれません。


個人的な見解は視聴者満足を上げたいのなら、『自称評論家』『自称解説者』、『自称コメンテーター』、『自称監督』といった新しいファンの形を模索する必要があると考えています。


そのためにもデータやデジタル化、ITの進化&深化が重要で、メディアが独自のデータを視聴者と共有する事が大事だと感じています。


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