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在留外国人の現状とベトナム人に向けたマーケティング施策

インバウンド需要で浮かれていた頃が懐かしく感じられませんか?

出典:https://yamatogokoro.jp/

コロナ禍により、訪日する外国人は激減し、在留外国人の人数についても令和3年6月末時点で282万3,565人と前年比減少とはなっていますが、
引き続き一定の国内市場ボリュームは有しています。

国籍別では、コロナ禍中でも微増したのはベトナム(対前年末比1,993人増)及びネパール(同1,044人増)の2か国、
令和4年3月からの入国緩和により、ベトナムの在留者数50万人突破は時間の問題と思われます。

(1) 中国       745,411人(-4.2%)
(2) ベトナム       450,046人(+0.4%)
(3) 韓国       416,389人(-2.5%)
(4) フィリピン    277,341人(-0.8%)
(5) ブラジル       206,365人(-1.0%)
(6) ネパール       97,026人 (+1.1%)
(7) インドネシア 63,138人 (-5.5%)
(8) 米国       53,907人 (-3.3%)
(9) 台湾       52,023人 (-6.9%)
(10)タイ       51,409人 (-3.7%)

※令和3年10月15日:出入国在留管理庁発表より

未だ中国人の在留人数は群を抜いていますが、中国人に向けたマーケティング手法は情報が多です。
そこで今回は、親日国であり、日本語学習率が高く、今後更に訪日人数が増加するとみられる、在留ベトナム人に向けたマーケティング例をご紹介します。

①ベトナム人に人気のSNSを活用する

出典:https://www.atglobal.co.jp/

ベトナムでよく使われているには、YouTubeが1番多く、2番目はFacebookですので、日本人マーケッターには取り組みやすい媒体ですね。
3番目のZaloは日本のLINEのようなアプリです。

ベトナムではYouTubeの利用率が高く、映画や音楽鑑賞、サッカーなどのスポーツ観戦やYouTuberによるライブ配信、ニュース番組など、様々な動画が視聴されています。
また、教育分野の動画も豊富にあり、勉強にYouTubeを活用している人も多いそうです。

Facebookにおいても、日本とは比較にならないほど生活に浸透しており、プライベートでもビジネスでも、まずはFacebookで繋がり、やりとりをFacebook Messengerで行うことが一般的です。

その為、取り掛かりとして、この2媒体を優先的に検討していく事が、マーケティングの定石となります。

②ターゲットのカスタマージャーニーを考える

  • ユーザがどのような行動をとるか

  • ユーザはその時何を考えているか

  • 自社はどんなアクションをとるべきか

日本人とは違った生活習慣や価値観を持ったユーザーである事を意識し、ユーザー行動における各タッチポイントの抽出と、とるべき施策の設計を事前に準備することが重要となってまいります。

行動ステータス別タッチポイントイメージ

・日本行きが決定、準備

  チャネル(誰に)
   =友人、先輩、送り出し機関、Facebook、Google
  タッチポイント(どの様に)
   =Facebook/友人の投稿、Messenger、必要情報検索
  行動:日本での生活に必要なものの情報を得ようとする

・日本到着

 チャネル(誰に)
 =職場の人/日本人・母国の人、Facebook
 タッチポイント(どの様に)
 =Facebook/友人の投稿、インフルエンサー動画
 行動:仕事内容や日本での生活の情報を得ようとする

・日本での交流

チャネル(誰に)
=職場の人、Facebook、YouYube、TikTok
タッチポイント(どの様に)
=Facebook、インフルエンサー動画、在日ベトナム人コミュニティ
行動:日本での生活を楽しむための情報を得ようとする

作成したカスタマージャーニーと現実のユーザー行動との間に乖離があれば修正を行い、都度ブラッシュアップをして施策の成功を目指すことが重要となってきます。

③プロモーションの策定

母国を離れ、知らない土地で暮らすユーザーは、YouTubeにてベトナム人動画の視聴やFacebookでの知り合いの投稿チェックに時間を多くかけています。

その様なユーザーと効率的に接触するため、まずは3つのポイントをおさえましょう。

  1.  ユーザーの特徴と嗜好を理解する

  2.  Facebookで自社アカウントを運用する

  3.  ベトナム人インフルエンサーを活用する

① ユーザーの特徴と嗜好を理解する

離れて暮らしている親子や兄弟・親戚が近況を報告したり、確認したりするツールとしての役割を担っているのがFacebookとなります。
コミュニケーションツール以外にも、最新トレンドなどの情報収集に活用したり、自分のステータスを更新し、情報をシェアしたりするなどの日記やブログ代わりとして利用する人も多数います。
その他には、個人取引で商品を売買したり、ライブ配信をしたりなど、商品PRや宣伝に活用している人も増加しています。

② Facebookで自社アカウントを運用する

まずはFacebookに自社アカウントを作成しましょう。
企業(サービス)のファンを作っていくためにも、コンスタントな投稿を行い、企業イメージを高めていく事が効果的です。

③ ベトナム人インフルエンサーを活用する

つながりを大切にするベトナム人は、口コミやレビューを見て商品を購入することも多く、インフルエンサー広告を見た後、同じ商品を購入したことがあるユーザーは7割以上にものぼり、インフルエンサーマーケティングが効果的な市場だといえます。
そのため、ユーザーがより親しみを抱きやすいベトナム人インフルエンサーを活用したマーケティングは施策から外せません。

マーケテイング施策イメージ

ベトナム人に認知がない場合、インフルエンサーによる認知と、その受け皿としてFacebook公式ページを並行して始めることが良いでしょう。
また、Facebookによる認知・拡散を目的に、Facebook広告にてリーチ広告を行うこともユーザーの囲い込みの手段となります。

先行した複数のインフルエンサー動画から、ユーザー反応の良い動画傾向を見出し、個別に動画を作成、または別のインフルエンサーに同パターンの動画を作成してもらい、それらをYoutube広告に流すことにより、誘導ボリュームを拡大していく事が重要です。
現時点での日本国内の在留ベトナム人規模には限りがあるので、ある程度フリークエンシーが高まってきましたら、Search Consoleなどにて、指名検索のボリューム推移を追い、一定ボリュームが出てまいりましたらリスティングを行うことで検索からの取りこぼしを回避していきましょう。

まとめ

在留外国人へのアプローチ例となりますが、文化の違う外国の方へのマーケティングに正解はありません。
可能であれば、定期的に複数人へのアンケート(インタビューや懇談会形式でも)などを実施することにより、運用側の思い込みのズレを修正していく事が必要だと思います。
希望をもって日本を訪れる外国人の方に、良い印象を届ける1つの手法として参考になれば幸いです。

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