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18時以降、19時以降の面接を希望することがなぜ嫌われるのか?

採用活動をしていると「面接は平日19時以降、もしくは土日にお願いします」といった希望を伝えてくる方がいらっしゃいます。当社の場合「基本的に面接は平日の業務時間内にお願いしております」とお伝えしながら調整をしていきます。

候補者の方からしてみれば「今の仕事もあるし、なかなか就業時間内は抜けられないんですよね」ということだと思います。その事情はわかりつつも、多くの会社の場合、面接はその会社の就業時間内(営業時間内)に行われます。
これ、ちゃんと理由があるんですね。

一つは、面接対応する社員の労働時間の問題。つまり、夜遅い時間に面接を設定した場合、候補者の方は自分の仕事が終わってから面接に向かいますから候補者にとってはプライベートの時間です。 でも、実際に面接をする面接官や訪問者を受け付けて面接会場にアテンドする社員からみるとそれは業務ですから時間外労働です。

19時からの面接の場合、面接時間に1時間をかけると終了するのは20時です。面接が終わると、面接評価シートに評価を記入し、合格なのか不合格なのか、その理由などの申し送りをします。結構悩んでしまうときもありますし、採用という人の人生に関わる申し送りですから多くの場合は時間をかけてきちんと記載します。たとえば、30分くらいかけたとします。すると業務が終わるのは20時30分。それから家にかえると21時30分(通勤に1時間かかったとして)です。

いやいや、結構遅い帰宅時間ですよね。
20時からを希望されてしまうと、終了が21時、家に着いたら22時をすぎちゃいます。

当社の場合、終業時間は18時です。定時で上がれると19時過ぎには家に着いています。それを考えると帰宅が21時を超える負荷は大きいですし、さらに週に何回か続くとあっというまに残業時間は月40時間を超えます。面接官だって面接の仕事だけをしているわけではなく、自分の通常業務もあります。そうすると、あっという間に時間外労働が50時間とか60時間を超えていきます。
会社としては面接を担当する社員に対して、このような働き方をいつもしてくださいとは言えないわけです。

もう一つの理由は、「2〜3週間程度先の仕事のスケジュールは、自らの力で調整できる業務処理能力を持っていて欲しい」という点です。
もちろん、現業務の内容(内勤・外勤)や社内的なポジション、就業場所などの制約はあるかと思います。でも、普段の業務でも急な仕事が発生して時間内に終わらせるために優先順位を変更したり、自分自身のプライベートを優先させるために仕事を早めに切り上げたり、有休や半休を使ったりしますよね?あるいは、昼休みに足早にプライベートな用事を済ますこともあるかと思います。それは、自らの力で仕事のスケジュールを調整することができていると言えます。でも、面接時間の希望を19時以降とか土日のみに限定してしまう人って、その調整ができない人であるかのように見えてしまうんですね。

あるいは、仕事に主体性がなく、上長から言われたことだけを言われた時間でやっている人のように見えてしまうのです。
特に当社の場合は、コンサルティング業務ですからクライアントのニーズや課題を先回りしながらキャッチアップして進めていく必要があります。もし、言われたことをやっているという指示待ちの姿勢だと、そもそも私どもの業務に向いていません。

もしかしたら「今の業務をきちんと責任を持って日々完遂することを心がけているからこそ、通常業務はその日の就業時間を守ってやりきっているんだ」と考えられている方もいるかもしれません。

でも、今回はそんな職場を離れて新たな職場を探していく、次の人生を賭けた転職活動なんですよね? であれば、次の仕事にむけて今の業務を最大限の努力で調整しながら、活動を進めて欲しいなと思います。

まぁ、とはいえども、こちらもなるべく多くの優秀な人に会っていきたいので最大限調整はしていくんですが、面接する側の事情も是非知っておいてください。

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