【メモ】「clickしない時に起きていること」

最近の広告は、その効果や効率の説明を求められることが多い。
ネット広告の場合、特にインプレッション量やclick数、そこから先のコンバージョンまでトラッキングしようと思えばできるわけで、特にその傾向が強い。

クリックした先というのはある程度追っかけることができるのであるが、clickをしなかった場合には直接計測することはできないので、インプレッション量とフリークエンシーから推測するしかない。

もちろん、計測できないから/推測でしかないから、と言って「効果がない」とは言い切れないわけで、逆に「効果がない」という事を証明証明する事も難しいといえる。

では、「clickしないときの効果」「clickしなかった人への今後の関与」というのはどのように推測し、どのように考えておけばいいのだろうか。

あまり、clickしない時のことを考えている人はいないみたいで整理されたものが見当たらないのだが、こんな風に考えてみたのが下の図。

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インプレッション→広告を見た後の生活者を、単純にclickするしないに分けてみる。
clickするしないについては、たいていの場合に理由があると思われるのだが、その広告商品について興味関心や必要具合といった直近の関与度が高い方がclickするしないに大きな要素となると考えて、clickの理由をそれぞれ「今必要」「今不要」に分けてみた。

当然のことだが、今必要だからclickをした人というのはコンバージョンに至る可能性が非常に高く、clickしたけど別に今必要なわけじゃない場合や今不要なのでclickしなかったという場合などでは徐々にコンバージョンに至る可能性が下がってくる。

clickやコンバージョンを追いかけるというのは、この図で言えば一番上のところだけを施策として追いかけているのだが、一般に広告のclick率というのは1%以下でしかない。
残りの99%以上というのは下の部分であって、実は広告商品と生活者の関係性というのはこの99%の状態にあって、そこに対して考慮をしないという事はマーケットの99%を無視しているということになるんじゃないだろうか。

特に、
1)広告商品(あるいはそれに類するものが)今必要であってclickしたのにコンバージョンしなかった人のその理由の考察
2)今は必要ではないが今後必要になる可能性が高いがために広告をclickした人への今後の関与
3)今は必要ではいために広告はclickをしなかったが今後必要になる可能性が高い人への今後の関与

といったところへの施策検討は、顧客育成や新規顧客獲得、潜在ニーズの顕在化といった視点からもっと注目しても良いのではと思われる。


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