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イギリスの中世殺人現場データベース。

毎日新聞は2023年11月05日に、「なぜ人は殺人まで犯すのか。」というテーマにイギリスのケンブリッジ大学犯罪学研究所(University of Cambridge: Institute of Criminology)の所長マニュエル・アイスナー教授(Professor Manuel Eisner)が、2015年ごろ、ロンドンの700年前の文書を読んでいて、事件が驚くほど詳細に書かれていることに興味を持ち、ロンドン(London)、ヨーク(York)、オックスフォード(Oxford)で起きた殺人事件の現場を示したウェブサイトを開設した。

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ヨーロッパには、役所ではなく、教会がこのような資料を保管していることが多い。

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そのおかげで、彫金師であったグーテンベルグのお兄さんの詳しい資料が見つかっている。

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イギリスの中世殺人現場データベースには、その殺人事件の経緯に加え、殺人に使われた武器。
Weapons
What weapons were using the in incident
Sword(剣)
Long Knife(ロングナイフ)
Short Knife(ショートナイフ)
Poleaxe / Pikestaff(ポレアックス / パイクスタッフ)
Staff(スタッフ)
Hands(手)
Bow and Arrow(弓と矢)
Tool, Object or Unknown(ツール、オブジェクト、または不明)
Incident Types(インシデントの種)
Type of event, all events recorded in the Coroners' rolls (excluding homicides)(事件の種類、検視録に記録されたすべての事件(殺人を除く))などの情報も紹介している。

Accident(事故)
Illness(病気)
Church - multiple incidents(教会 - 複数の事件)
Prison - multiple incidents(刑務所 - 複数の事件)

もともと歴史学者として、暴力の歴史に興味を持っていたマニュエル・アイスナー教授は、すぐにロンドンの地図を買ってきて、事件現場にピンを立て始めたという。

2018にはロンドンのみを対象にサイトを開設したが、研究が進み、現在は中部のオックスフォードとヨークも含めた計3都市に範囲を拡大した。

調査に使用したのは、変死体を調べ、死因を特定するコロナー(coroner/検視官)の記録だったという。
イギリスの中核をなすイングランドの中世では、まだ近代的な警察制度が整備されておらず、変死体が見つかった場合は、検視官らが現場で傷痕などを調べ、証言を集め、経緯を記した。人々は何に怒り、殺人にまで発展したのか。記録にはそれが詳しく書かれていたと話している。

イギリスでは、たびたび伝染病が蔓延し、多くの伝染病による死亡者の埋葬記録もある。それは以前調べたことがある。イギリスで鉄道工事などを始めると、膨大な数の骸骨が見つかる。

https://mainichi.jp/articles/20231104/k00/00m/030/012000c
https://www.vrc.crim.cam.ac.uk/vrcresearch
https://www.vrc.crim.cam.ac.uk/vrcresearch/london-medieval-murder-map
https://medievalmurdermap.co.uk
https://medievalmurdermap.co.uk/maps/london/?t=["homicide"]
https://medievalmurdermap.co.uk/maps/york/?t=["homicide"]
https://medievalmurdermap.co.uk/maps/oxford/?t=["homicide"]

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