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021. やせた後: 維持期(➡維持期 継続率を高める)

 やせ期でコンビニや居酒屋で例を出したように、思いつく限り炭水化物を排除した食事を続けていれば、苦痛なく体重が減っていきます。

 この期間がどれくらいの期間になるのかは、もともとの体重や体質、さらにはどれだけ真剣に糖質を制限するかによって異なります。
 私の場合は健診データを振り返って、生活の中で可能な限り糖質を減らしながら、1-2年間続けていましたが、私が説明した患者さんの中には真剣に糖質制限に取り組んでもらい、3-6か月間で十分やせた方もいます。

やせ期と維持期

 さて、やせ期の次に来る維持期も重要です。
 古今東西多くのダイエット方法が考え出されてきましたが、その多くがリバウンドに悩まされ、ダイエット自体が一時的なものに終わってしまうことがほとんどであったと思います。
 かといって「やせ期」のような、あまりにも厳格な糖質制限ダイエットを続けていくと、「もうこれからの人生ずーっとラーメンを食べられないのかぁ」となってしまうのは精神的にも苦痛でしょう。また以前少し触れた通り、極端な糖質制限を10年、20年単位で続けていくことは過去の研究結果からあまり推奨されていません。

 十分に体重を減らせた後、残りの人生は2段階目の“維持期”で過ごしていくようなイメージです。

 では私が考える維持期の食事ですが、

 “基本的にはなんでも食べるが、自分の中で決めたいくつかのルールを守って生活する”

 です。残りの人生、ずっと維持期の生活をしていくのですから、わずかでも苦痛を感じない範囲でのルール作りでなければなりません。

 “ルールを自分で決める”だなんて、いかにも難しそうに思いますが、それほど難しいものではありません。なぜなら、やせ期を通じて、どうしたら痩せられるかがわかっているのですが、それと同時に、“なぜ太ったか”も分かっているからです。

 自分が行ってきたやせ期での生活と、その前の太っていたころの生活の違いが、その人にとっての太った理由だとわかるでしょう。

 では、私にとってのルールは何かというと、以下の通りです。

・家族と一緒にいる時は、皆と一緒にご飯・パン・麺類などなんでも食べるが、一人で食事をするときは、糖質を減らせるチャンスと考えて、可能な限り糖質を減らした食事を選ぶ(同僚と一緒に行く居酒屋、当直でコンビニで食事をするときなど)。
・ビールとジュースだけは絶対に飲まない、飲み物から糖質はとらない!
・どうしても糖質を摂りすぎた時(ラーメンを食べた時など)は、次の食事は可能な限り糖質を減らす食事を選ぶか、運動を増やす。

 くらいでしょうか。

 私自身は、自分が食べた食事の詳しい糖質やたんぱく質の量は栄養士の方のようにはわかりませんので、普段細かく数字の計算をしていません。おそらく摂取している糖質の量としては、細かく計算しているわけではありませんが、やせ期(糖質の割合30-40%)と普通の生活(糖質の割合60-70%)のちょうど中間くらい(糖質の割合 40-50%)にして生活しているのだと思います。

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 ちょうど中間程度の糖質量の食事を続けていくのでもよいでしょうし、やせ期の食事と、糖質を意識しない普通の食事を交互に繰り返していくだけでも、理想的な糖質量の食事になります。

 各人が摂取可能な糖質の量は、この後出てくる“運動の量”にも影響するかと思います。

 具体的には、以下のような感じで生活しています。
「今日はどうしてもラーメン食べたいから、明日はやせ期と同じような食事にしよう。」
「今日は娘の誕生日でケーキを食べたから、夜はおかずだけにしとこう。」
「みんなと一緒にご飯もパン、お菓子も食べる。だけどビールとジュースだけは絶対に飲まない(飲み物から糖質はとらない!)。」

 たったこれだけのことです。もしまた体重が増えてくるようなら、その生活では糖質の摂取量が多すぎる。またやせ期に戻って、今度はもう少し維持期の糖質摂取量を減らせばいいでしょう。
 なので、やせ期に、“自分にも痩せることができる”と実感して、自信を持つことが重要です。

 実際私自身は多少の増減はあるにせよ、5年間以上リバウンドすることなく経過しています。

 繰り返しますが、残りの人生、ずっと維持期の生活をしていくのですから、わずかでも苦痛を感じない範囲でのルールをそれぞれの生活に取り入れてくれたらと思います。

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