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流石に解釈違いだろ。「新解釈三國志」感想(ネタバレ微有)

※暴言多めです。個人の感想なので真に受けない程度に読んでください。

12月11日公開の福田雄一監督最新作「新解釈三國志」観てきたんですけどストレスで胃がめちゃくちゃ痛いです。とんでもないものを観てしまいました。事前に三國志の知識頭に入れといたほうが楽しめるかな?とか思ったけど一切関係なかった。とんだ解釈違いでした。

福田雄一監督の作品って、くどすぎる程のダラダラしたギャグ、役者さん(主に佐藤二郎が)やりたい放題のアドリブ、メタ発言等の演出が特徴なんですけど、これって悪く言えば「高校の文化祭でやる学芸会」のノリにしか見えないんですよ。素晴らしい役者さん沢山使って学芸会やってんじゃねえって。だから俺は福田雄一監督の演出めちゃめちゃ嫌いです。

中でも本気で腹立ったのが、あまりにも台詞に横文字カタカナ文字多くないですか?って点。
予告編の時点でムロツヨシ演じる諸葛亮孔明が「ネバギバ!」って三國志の時代背景に全く合ってない横文字のセリフ言うシーンあってこの時点でイラッとはきてたんですけど、いうてこのシーンさえ我慢できれば後は「新解釈三國志」として楽しめる要素あるかも...って思って観てたら、作中の台詞で「マジ」とか「ガチ」とか「~するタイプ」とか「ヤバい」とかのカタカナ文字何回出てきたんだ?三代目JSBの岩田剛典が演じる趙雲が自分のこと「イケメン」とか「モテてます!」とかその時代じゃ絶対言わないだろって鼻につく台詞吐いても、それはギャグとしてのシーンだったから観れただけで、全くギャグでも何でない比較的真面目なシーンで真面目なBGM流れてる時に

「マジでヤバい状況ですぞ長兄...!」

とか言われたら流石に「あ?」ってなるから。そのくせ諸葛亮孔明を軍師として引き入れよう会いに行ったら孔明昼寝してて、また次の日出直そうって提案される場面で大泉洋演じる劉備が

「え~~あの道帰るの!?すっごい遠かったよ!?足が棒だよレッグ is棒だよ~!」

ってクソ英語に関羽が

「変な言葉言わないでくださいよ!」

ってツッコむから最高にガバ。だったら当然のように「マジ」とか「ガチ」とか「ヤバい」とか「ピンチ」とか言うな。世界観を壊したいのか守りたいのかどっちかにしろ。あとギャグ演出でも「三國志」の世界で「英語」使ったギャグとか流石にセンスが無さすぎてドン引きした。

なんか福田雄一監督って実写版「銀魂」やって以降、全部の作品で「銀魂」みたいなことやってません?一度「銀魂」がウケたからって全然関係ない他の作品でもバカの一つ覚えかってぐらい「銀魂」やってるもん。

勿論今回のはあくまでも「”新解釈”三國志」だからやりたい放題やってもどんなメタ発言とか楽屋裏の話しようが全然良いんだけどさ、やってるの一応「三國志」だから流石に時代背景とか世界観を守ろうとする努力はしようよ....。その世界観ぶっ壊しの台詞や演出が上手いこと嚙み合ったのは「銀魂」だからであって、これは「三國志」だから。おかげで小栗旬の曹操と橋本環奈の黄夫人の演技とかやってること銀さんと神楽と同じじゃんか。もう「三國志」の皮被った「銀魂」。

全然関係ないけどDC映画「シャザム!」の日本語吹替版の監修を福田雄一がやったときも「銀魂」みたいにしようとしてたな。主役の吹替も新八やってた菅田将暉が演じてたしな。あれ未だに許してないし、あの時から全く変わってないことが今回分かってしまった。じゃあもう一生「銀魂」だけやってろよ。

ここまで不満点ばかり挙げたけど良いところもちゃんとあって、キャストの配役とビジュアルとか最高にピッタリなんですよ。変なコスプレ感一切なくて全員はまってたし、城田優演じる呂布とか最高にかっこよくて素直に「すげえ...」って思った。CGやワイヤーアクション多めの戦闘シーンとか凄くかっこよかったし楽しめた。シャア専用ザクぐらい真っ赤
すぎる赤兎馬には笑ったけど。

あと孫権を演じた岡田健史の演技が、カオスに満ち溢れた「新解釈三國志」の世界で一番正解だったと思う。あの孫権のイエスマン馬鹿のキャラも凄い良くて、一人だけ「新解釈三國志」の解釈と一致してた感ある。岡田健史くんめっちゃ好きになりました。
サプライズの役者もあまりにもサプライズすぎて普通に驚いたし。

良い要素はちゃんとあるからこそ福田雄一監督のクソ寒演出が本当に気に入らない。
日本が誇る豪華俳優陣+題材が三國志、しかも”新解釈”だから色々な面白アレンジができる、そして配役とビジュアルがピッタリ、どう考えても最高な要素集まってるのに福田雄一監督の演出1個で見事に学芸会になったのも本当に気に入らない。

大体「福田節」?とかそういうの無くても十分面白い素晴らしい役者さん揃ってるはずなのに福田雄一が必要以上に出しゃばって要らん事しなくていいんですよ。そのせいで役者さんのギャグ演技で笑ってるってよりも、失笑とか笑われてるって感じがして観ていて辛く感じてしまうんですよ。大好きな役者さんだと余計に。だから俺には「(福田雄一監督が一人で楽しい)新解釈三國志」にしか感じ取れなくて気に入らない。季節も冬だから冬の寒さでクソ寒ギャグも誤魔化せるってか?やかましいわマジで。

何より一番気に入らないのは、予告編の時点でキレ散らかす内容だってのは分かった上で映画館行って2000円払って観て最終的にしっかりキレ散らかしてる俺が一番悪いのが本当に気に入らない。
本当すいませんでした。

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..まあでも一般人の俺がどんだけキレ散らかしても、役者さんたちが演じてて楽かったのなら、満足してるのなら、それで良いんじゃないかな...

とか思ってたら主演の大泉洋が

俺の願いが一つ叶うなら、キャストも配役もそのままで三谷幸喜監督で撮り直してほしい
てか本来こういうのって三谷幸喜がやる仕事じゃないの..?「清須会議」とかやってたじゃん?
もういっそのこと横山三国志をそのまま実写化しろ

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