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「シカゴ7裁判」は映画館で観たかった!!

昨日、Netflixで楽しみにしていたこの作品を観ました。

内容についてはこちらをご覧ください。

見終わったあと、まず湧き上がったのは悔しさ。これは映画館で観たかったです!!例え一人で観に行ったとしても様々な人達とスクリーンを前にこの興奮と感情を共有したかった。。。

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ここで取り上げられる60年代のベトナム戦争反対のデモは今年のBLMのデモと見事に直結します。

映画の中の警官によるデモ参加者への暴力のシーンは、今年見た数々のニュースやネットの動画での警官による人々への暴力の映像と重なりました。

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ベタな感情を煽る表現を極力排したアーロン・ソーキンのキレた脚本と完璧なシーン配置にシビれながら観ました。本当に全くダレることなく観続けました。

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演技指導など必要もなさそうな上手い役者達の起用で見応えは観る前から約束されていたけど、ここまでピッタリな配役も見事です。

特にエディ・レッドメイン!

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観ながら「そうそう!このエディが観たかったんだよ!」とずっと思いながら観てました。聡明さと情熱と同時に若さや情からくる繊細さの表現が抜群!受けるマーク・ライランスとのやりとりは鳥肌モノです!

マーク・ライランス扮する弁護士とエディ扮するトムが対峙するシーンではマークもめちゃ上手いのは分かってるんですけど、エディは一歩も引かず演じていて素晴らしいです。

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サーシャ・バロン・コーエンの分岐にもなりそうな作品。アビーのユーモアがなければただの重い映画になっていたかもしれないけど、そのアビーのユニークさと切実な反戦への想いを見事に表現していました。

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ジェレミー・ストロング演じるジェリーとの相性もとても良かったです。アビーが記者会見で「革命は自分の命と引き換え」と答えるシーンが個人的に凄く印象的でした。

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ジョセフ・ゴードン=レヴィットは検察側でガンガン攻めてくるかと思ったら見事な引きの演技に徹しています。それによって際立たせるのはフランク・ランジェラ演じる裁判長。これがとんでもない曲者で出たしからイラつかせられます。「フランク・ランジェラ、本当にこういう人なんじゃないか」って一瞬思わせられたほどの演技でした。被告人は検察ではなくこの裁判長と戦うんです!!

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ブラックパンサー党のボビー・シールが裁判で受ける扱いは信じられない光景でした。実際に起きた事だと思うと愕然とします。

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徴兵についての理不尽さを感じさせる冒頭からキレイに繋がるラストは、何を忘れてはならないかをちゃんと思い出させてくれます。「ソーシャル・ネットワーク」から続く巧みな言葉使いに加えて、いくつかの場面を重ねながら飽きさせずに状況を説明したり裁判のやりとりを見せるやり方が本当に見事でした。監督としてあまり意識してこなかったけどソーキンはこういう映画がピッタリだと思いました。

綺麗な映像や目をひく演技よりも言葉とシーンで人の心を鷲掴みにするソーキン。次作が本当に楽しみになりました。

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この映画は私は泣くというより拳突き上げて家の外に出て歩き回りたい気分になる作品でした。

昨日はそんな感じで息子を保育園までお迎えに行きました(笑)


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