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公務員の面接試験

地方公務員の面接試験の季節になろうとしています。

来年度の新規採用職員の試験は、筆記試験→一次面接→最終面接と進むことが多い中、私の自治体でも、一次面接の時期になろうとしているようです。

自治体によってはグループディスカッションを取り入れたりするところもあるようですが、6年目から10年目くらいの若手が面接官となり、一次試験を行ってあるところが多いように思います。

私も数年前になりますが、若手面接官として3年間ほど一次面接を行いました。今回は面接シーズンでもあるので、個人的に面接官となるにあたって、考えたことや気を付けたことをまとめておこうと思います。

なお、今回のnoteの考え方は個人の考え方であり、所属先の方針を反映したものでは一切ありません。

1 第一印象は大切

面接においては、第一印象が悪くないかどうかで平均点以上になるかが決まると思います。

声がどもっておらずしっかりと発声できているか、目を見て話しているかなど、基本的なことではあるのですが、意外と抜けてしまうことがあります。

緊張しているかどうか、それ自体はマイナスポイントにはなりません。むしろ最初の雑談などで、話しやすい雰囲気を作るのは面接官の役割とも思います。

ただ、部屋に入ってきて最初の言葉を交わしたところまでで感じた印象は最後まで変わらないことが結構ありました。

はきはきと話す人、緊張気味ながらもニコニコとしている人などは一緒に働いても楽しそうだなと思います。そう感じた場合は、最後まで好印象で終わることが多いです。

結局、若手面接の結果は突き詰めると、この人と同じ環境で、同じ職場で働きたいかどうかに尽きるので、第一印象が良いというのは非常に大事です。

極端な話、最初の第一印象が良ければ5点満点だとすると、1点や2点は取らないだろうなとすら思います。

2 志望動機は重視すべきか

これも本当にごくごく個人的な考えですが、面接で必ず聞かれる志望動機については、内容をあまり重視していませんでした。

なぜ、○○市役所を志望したか、なぜ公務員になりたいかと思う気持ちは人それぞれです。生まれ育った町で活躍したいから、安定した職について親を安心したいから、どれも立派な理由です。

素直に「お金を得たいから。」と面接で言われたことはありませんが、「安定しているから。」はあったような気がします。私は、その志望動機はおかしいとも思いません。

自分だって公務員は安定していると思っており、働き続ける理由の一つではあります。

むしろ、テキストで読んだ定番の内容を聞きかじって面接に挑む方が勝算は低いです。少なくとも面接官は、付け焼刃の面接者よりも、その役所や市町のことは知っています。突っ込まれてボロが出る方が印象が悪いでしょう。

面接について、私が志望動機の中身を重視していなかったこともあり、1を10に見せようとするのは悪いこととは思いませんが、貫き通すために、安定しているからでも、自分の軸を決めておくのがいいのではと思いました。

3 一番聞きたい質問

個人的に働く上で一番大事だと思うのは、ストレス耐性です。

私の職場が特別に激務であるとか、ストレス過多であるとか、パワハラが横行しているとかそ、特別そういったものではなく、仕事はどうしたってストレスがたまるものであるからです。

「給料をもらっているから」
「税金で稼いでる立場だから」

色々な言葉で飾ってみても、辛いときは辛いですし、疲れ果てる瞬間は必ず訪れます。ノーストレスで公務員人生を終える人は皆無でしょう。

ただ、同じくらいの負荷でも、大きくストレスを感じてしまう人もいれば、そうでない人もいます。また、ストレスを感じても切り替えの早い人もいます。

心が落ち込んで、どうしようもなくなると、仕事をする気力がなくなります。そして、休みがちになったり、離職する人を何人も見てきました。

仕事を辞めることが全て悪いわけではありませんが、心が耐えきれなくなったから辞めるといった事態になるのは、皆にとって不幸なことです。

誰かのストレスを自分が減らすことはできません。そのため、自分でストレスをコントロールできる人なのかは面接で確認ができればとは思います。

「困難に遭った時に、どのように乗り越えられるようにするか」
「辛いときにどのように気持ちを切り替えるようにするか」
あるいはもっと単純に「ストレスの解消法は持っているか」
個人的には、自己PRよりも志望動機よりも大事にしたい質問です。

私は、仕事で心身を壊すのは本当に不幸なことであり、そうなる前にさっさとやめた方がいいと思っていますし、仕事を辞めたいと思っている人を引き留めようとは思わない方です。

一方で、どうせ仕事をするならば一緒に働いて楽しい人と仕事をしたいです。公務員はストレスが多い職場でもあると思いますし、自分の感情を自分でコントロールする力や手段を持っている人が良いのではないかと思っています。

ただし、私が面接官をやっていたのは5~6年も前のことなので、今はまた、スタイルが変わったかもしれません。年々聞いてはいけないことや聞くべきポイントが変化します。

「愛読書」や「尊敬する人」も昔は定番でしたが、私が面接官の時には、聞くべきではないことになっていました。今もまた大きく変化しているのでしょう。

今後私がまた面接官を依頼される日が来るかは分かりませんが、今回のnoteで、30代の自分の判断基準を記録に残しておいて、数年後に後に見返してみたいと思います。

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