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東京の魅力

今週の日曜は東京都知事選です。

誰が知事になるかは分かりませんが、1400万人規模の人口を抱える日本の首都の知事選挙は、国民にとっても一大事です。都民の皆さんはどうか、選挙に行って大切な一票を投じていただきたいなと思います。
東京都知事選、10日間の期日前投票は前回より7万人増 有権者の5%弱 (msn.com)

私自身は都民ではありませんが、昔、都内の学校に数年間通っていたことがあります。そこで、色々な人と交流しましたし、数少ない今でも続く仲の友人にも出会えました。自分のキャリアにとっても大きな転換点であったと思います。

たった数年ですが、その経験から感じるのは東京都は日本において唯一無二の都市と言うことです。

人を、特に若い人を引き付ける魅力が沢山あります。地方の若年層が、いつかは東京に出たいというのも大きく頷けます。

 ・東京に行けば何かが変わる
 ・自分を変えるために東京に行く

昔からある言葉ではありますが、やはりまだ、そうした考えは生きているのではないかと感じます。

1 東京の人口

東京都が発表している人口推計によると、令和6年1月1日現在における東京都の日本人と外国人を合わせた総人口は14,105,098人です。
人口の動き 人口の動き(令和5年中)|東京都の統計 (tokyo.lg.jp)

私が学生だった2000年前後で約1200万人、働き始めた2010年前後で約1300万人であるため、10年間で1割弱人口を伸ばしていることになります。この人口減少社会の中で驚異的です。

ただし、東京都自体の出生率は都道府県でもワーストであり、人口が主に伸びている要因は、外国人の流入と、他道府県からの移動によるものです。
東京の合計特殊出生率が初の「1」割れ…続く一極集中に生活コスト高、少子化と人口減少が加速 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)

外国人の流入も多いのですが、東京都の他道府県から人を引き付ける力は恐ろしいものがあります。

コロナ禍で移動が制限されていた中、さすがの東京都も人口の増減がマイナスに陥りました。しかし、日本人の移動の増減(社会増減)はプラスを保ち続け、コロナが収束した昨年は、年間で5万人規模で、他道府県からの移動による人口増を呼び込んでいます。
参考:東京都の人口増の動きju23qf0001.pdf (tokyo.lg.jp)

詳細な年齢別の移動増減は住民基本台帳に掲載がありました。12歳から30歳までは男女ともに大幅な転入超過です。この19の年齢層の分で他の層の人口減を上回っており、人口をプラスに持って行っています。

特に、就職によるものと思われますが、23歳の男女のみで2万人以上の若年層が、毎年1年間で東京に流入しているのは驚異的と言うしかありません。
住民基本台帳による東京都の世帯と人口 住民基本台帳による東京都の世帯と人口 令和6年1月|東京都の統計 (tokyo.lg.jp)

2 東京には若い人が集まる

東京都の住民基本台帳を見ると、東京都は、23歳以外でも、19歳や24歳など、万単位の人口が流入しています。

ただ、今社会問題となっている出生率のことだけを考えれば、東京に若い人が集まるのは好ましいこととは言えません。

前述の記事にもある通り、東京は生活コストの高さなどから低出生率につながり、地方からの若い女性の東京流入が、日本の少子化に拍車をかける構図となるという指摘もあります。

ただ、自分もそうだったのですが、若い人の東京に行きたいという気持ちはとても共感ができます。東京のエネルギーは他地域とは大きな違いがあるからです。

地方都市と東京都心では、活気の次元が違います。1日に新宿駅では350万人が乗降すると言いますが、単純に人が多いです。皆それぞれが仕事をしていたり、学んでいたり、頑張って生きているのが伝わってきます。

雰囲気的なもので、エビデンスも何もないのですが、若い人が多いところは活気があるように思います、そして、活気があるところには未来があるように思います。

そこに希望を見出した若い人は東京を目指す。雪だるま式に若年層増えていくのではないでしょうか。

活気の源泉を考えると、東京の万能感があるかと思います。本当に東京は何でもあるんです。

世界各国の料理が食べられる飲食店があり、最新のエンタメも東京から発信され、海外の人気のブランドも第一号店は東京であることがほとんどです。

自然も奥多摩があり、ちょうどいいハイキングの高尾山もある、海は小笠原諸島をはじめとした島も持っているからレジャーにも事欠きません。

大手企業のほとんどは東京に本社を構えていますし、有名な大学も東京にキャンパスがあります。せめて官公庁くらいはと、中央省庁の地方移転が度々議論されますが、進んでいません。

働き場所や学ぶ場所、レジャーに食と人生に必要なものが全て揃っているように思います。東京には全能感があり、もし今の自分が10~20代で、地方にいて、何か物足りないと感じていたら、一度は東京に出てきたいと思うでしょう。

また、井の中の蛙と実感できるのも東京のいいところです。学生の数年間だけでしたが、それでも、恐ろしいほど優秀な人や多才な人に多く会うことができました。

優しく穏やかで頭も良くてスタイリッシュ、天は何物も与えるのだなと言う人もいれば、一点突破としてある分野でものすごい功績を残している人にも出会いました。2人とも同い年で、地元にずっといたのでは出会うことのなかったでしょう。

地元の高校をそれなりの成績で出たつもりでいましたが、世の中広いなと実感できます。もしこれが社会人として東京に出たのであれば猶更だったでしょう。

世界有数の都市ですし、なんだかんだ言われていますが、優秀な人が世界中から集まっています。日本の第一線級のビジネスマンとしのぎを削るような体験もしてみたかったとも感じます

地元に根付いて働くのも、その人の判断であり、どちらが正しいという訳ではありません。ただ、東京で就職した経験は、都会でも自分は働けるという自信が生まれますし、自分の将来の選択肢を増やす意味で案外大きいのではないかと思います。

3 まとめ

私の所属する自治体もそうなのですが、東京以外の自治体は人口が減っています。そもそも都道府県別人口で、増加しているのは、東京都のみです。
統計局ホームページ/人口推計/人口推計(2023年(令和5年)10月1日現在)‐全国:年齢(各歳)、男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級)、男女別人口‐ (stat.go.jp)

人口が減るよりも、若い人が自治体から出ていくということは、正直公務員として、とても危機感を覚えます。

将来を我が町をつくる人たちが減るわけなので、若年人口を何とか繋ぎ止めたいという気持ちは、地方自治体の職員であればだれもが持っている気持ちではないでしょうか。

ただし、毎年多くの人が東京へ向かいます。個人の自由であり判断なのでどうしようもないことです。自分自身も東京に行った身なので、もし自分の子が東京でチャレンジしたいと願うのであれば、しっかりと受け止めて背中を押してあげたいと思います。

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