ミゲル

人間、メンタル、社会。

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最近の記事

人間関係の維持のためには、勉強の継続と同じような工夫が必要という話

「人と人とが友達になるために一番大切なのは何か」とほとんどの人が一度は考えたことがあるだろう。 縁というのは不思議だ。何故、私とこの人は、あるいはあの人とあの人は仲がいいのか。そこに繋がりが保たれているのか。 あるいは何故、私は誰との繋がりも持てないのか。 世界中に膨大な人口がいる中で、何故か私はこの人と仲がいい。 ロマンチックに捉えれば、これは運命的だ。「世界で最も魅力的な人たちと、自然に引き合った」のような説明をされたりだってする。例えば自分の所属する集団を「濃いメンツ

    • チン騎士嫌いの女性は「チン騎士2.0」が現れないことに怒っている

      チン騎士叩きとは、チン騎士的行動だ。 女性の顔色を窺った行動様式を持つ男性を軽蔑を込めて、チン騎士、あるいはフェミ騎士と呼ぶ。 女性はチン騎士を嫌う。 彼女たちによれば、彼らから透けて見える下心が醜いから、あるいは、それは優しさではなく弱さだから、とのことだ。 そしてチン騎士は女性はさることながら、男性からも袋叩きに遭い、晒し者となっている。 その光景に薄ら寒さを感じる。理由はふたつ、男女それぞれにある。 女性はチン騎士を蔑むが、女性に対して冷淡な男性への批判も惜しみな

      • 「人付き合いが面倒くさい」のは面倒くさい人間が増えたからでもある

        ある個人がコミュニティやネットワークに接続されていない状態のことを孤立と呼ぶ。 そして今日、それをどう解決するのかが我々の社会が掲げる命題のひとつとなっている。 さて、解決策を探求するには、原因に見当を付けなければならない。 そこで始まるのが犯人探しだ。 よく言われるのは「高度に資本主義化した社会は冷たい」とか「最近の若者はうじうじし過ぎている」とかそういうものだ。 しかしそれ以前に検討しなければならない問題があった。 進んで孤独になろうとする者たちがいるということだ。

        • キャリーはするよりも、してもらう方がつまらない

          キャリーが人を手助けするとは限らない。 これは「快適さと引き換えに自立心を損なう」といった話をしているのではない。 そのキャリーは快適ですらなく、ただの苦痛かも知れない。 寄生なのか、姫プレイなのか キャリーとは、ゲームにおいて優位なプレイヤーが劣位なプレイヤーをアシストすることを言う。 具体的にはバトロワなどのPVPで初心者とチームを組んで勝たせてあげることだったり、MOやMMOで最前線まで進んでいるプレイヤーが始めたばかりのプレイヤーのレベルを上げてあげたり、強い敵

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          蛙化現象は優柔不断な無能の言い訳

          蛙化現象とは、あけすけな言い方をすれば、好意を抱いていた相手に幻滅してしまったことについて、自己弁護的に用いられる言葉だ。 「冷めちゃったけど蛙化現象だから仕方ないよね」というニュアンスでしばしば使用される。 流行語と化している今、必要かどうかは疑問だが、一応改めて蛙化現象の意味を引用しておこう。 この蛙化現象だが、要因について様々な考察がなされている。 その中で最も支配的なのはこういった説明だ。 「自己肯定感の低さに由来する」 「相手を理想化しすぎたために、現実とのギ

          蛙化現象は優柔不断な無能の言い訳

          教えるのが下手な人には、人を楽しませる才能がない

          数値化は困難だが、世の中には明らかに、「わかりやすい話」と「わかりにくい話」があり、「教えるのが上手い人」と「教えるのが下手な人」がいる。 「わかりやすい教材」と「わかりにくい教材」もあるだろう。 一般的にその「わかりにくさ」の理由とは、ふたつに分類されている。 ひとつは、そもそもの筋道が立っていない。 ふたつめは、相手のレベルに話を合わせられていない。 ひとつめはさておくとして、相手のレベルに話を合わせられないというのは、よく耳にする分析だ。 高いレベルにいると、低

          教えるのが下手な人には、人を楽しませる才能がない

          女性に「頑張れ」と言ったから岸田総理はフェミニストから袋叩きに遭った

          内閣改造に伴い、女性官僚の起用が過去最多とされる五名に上った。 だが、その際の岸田総理の発言が波紋を呼んでいる。 彼は「ぜひ女性ならではの感性や共感力を十分発揮していただきながら、仕事をしていただくことを期待したい」と言ったらしい。 岸田総理にしてみれば、これは岸田政権は先進的な男女共同参画社会を体現しているのだというメッセージとして、めでたく受け入れられると予期していたと思われるが、見立ては外れてしまった。 一体何が問題だったのだろうか。 フェミニズム的な「強い女」の

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          AIに奪われない役割=推し、インフルエンサー、教祖

          CHATGPT、NovelAI、数々のAIにまつわるサービスが台頭した。 AIがちょっとした雑談相手や相談相手になってくれる光景や、AIが指示通りに理想のイラストを受注生産してくれる光景、かねてから我々が夢見ていたそれがついに実現された。 AIがクリエイティブを担う ただし我々は、AIのいる社会に対して親しみや憧憬だけを覚えてきたわけではない。 「人類が殲滅対象として認識される」というのは荒唐無稽だったとしても、人間の存在価値が脅かされかねないと畏怖するのも、親しみや憧れ

          AIに奪われない役割=推し、インフルエンサー、教祖

          俺ガイルがなんでこんなに流行したかわからない【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。考察】

          数多の作品が生まれ、忘れられていく。そんな流動的なオタクカルチャーの中で、「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」は(これは原作の話だが)累計発行部数1000万を叩き出すという大ブームを巻き起きした。 ラノベ版は2011年から、アニメ版一期は2013年から放送開始した。我々と俺ガイルは、7年、9年の付き合いになろうとしている。 ここまでの年月、人々の興味に根を下ろし、完結時に大きな騒ぎを巻き起こした。俺ガイルはもはや、一過性のブームでは片付けられない領域へと達した作品なの

          俺ガイルがなんでこんなに流行したかわからない【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。考察】

          【追記】「寝取られ性癖」で男性は現代に適応した NTRに何を求める?

          昨今「寝取られ」系作品が、様々なアダルトサイトのランキング上位に君臨している。 原則的には「寝取られ」は不快をもよおさせる。 夫婦関係や恋人関係が脅かされない円満な生活を望んでいる方が「正常」であり、男は寝取られるよりもまだ、他人の恋人や妻を奪い取るほうがを好む生き物であると、俺達は暗黙の内に考えている。 「寝取られ」はやはり、逸脱だと考えることができるだろう。 今、かつてないほど寝取られは支持を集めている。 これまで顧みられてこなかったわけではなく、古典的名書と呼ばれる

          【追記】「寝取られ性癖」で男性は現代に適応した NTRに何を求める?