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妖精たち

どこからともなく声がして
そして気配が立ち込めて
掴みどころのない やわらかな温度に触れる

何かが生まれたしるしのように
そして何かが終わった合図のように
気配は気配のまま姿を見せない

ここではそれがあたりまえのこと
…日常を
 包み込む

閉ざした花芽はもう数千年も
そのままの姿を地表に晒して乾いてる

だからひとつぶの
涙を捧げます

ありふれた小さな愛など
この偉大な地の 何の力にもなれない
…としても
あなたが微笑むいつかの未来を
想像する時間を私に
 お与えください


空からも 斜め右のどこかからも
一斉に祝福の雨が降り
私は天界の花の香りで濡れていた

それは歓びの涙にも似て
永遠に湧き出るエナジーであって欲しいと
砂粒みたいなハートに思い描く
妖精たちと私と
 そして愛する誰かと紡ぐ未来


足下に咲き乱れる花たちは
数千年前のままの姿で
枯れていた

だけど彼女たちはみな
生きた証しを 永遠の微笑みに閉ざして
空へと向かった

ならば私が迎えてあげたい
今夜再び
還って来る妖精たちの
 たましいを…

自作曲からのインスピレーションで綴った作品です。

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