見出し画像

阿呆猫くろっちょん

第四回 脱走の果てに


さてさて、己の悪行の為に繋がれて飼われたくろっちょん。

繋がれてたんですが、よく脱走してました。

鎖で繋ぐのは流石に可哀想と思い、紐で繋いでたんです。

そしたら紐を食い千切って脱走しました。


そんな脱走をした日の翌朝、玄関のドアを開けると、

何処からかくろっちょんの鳴き声が。

ずっと鳴いてるから、気のせいではないみたい。

だけどくろっちょんの姿は見えません。

まだくろっちょんは鳴き続けています。

しかし姿は見えないまま。

そのうち小雨も降ってきました。

ようやくくろっちょんが見つかりました。

くろっちょん、大家さん家の二階の屋根から降りられなくなってました。

どんくさい話です。

大家さん家には、隣に木がありました。

どうやらくろっちょん、その木を登って屋根に到達し、

到達したは良いが、降りられなくなってしまったようでした。

結局、アニキが大家さん家の二階に上げさせて貰い、

無事くろっちょんは救出されたのでした。


屋根といえばもう一つお話が。

ある日のくろっちょん、

例によって脱走して屋根の上でお昼寝をしてました。

その日はポカポカ陽気の良い天気。

そのうち屋根の方から


ドンガラガッシャーン!


と、大きな物音がしました。

屋根の下には、くろっちょんの姿が。

どうやらくろっちょん、

居眠りの末寝惚けて屋根から落ちてしまったようでした。

くろっちょんの顔のバツの悪そうな事ったら。

案外ドンくっさい面のあるくろっちょんなのでした。

この記事が参加している募集

我が家のペット自慢

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?